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私が観たり、聴いたりしたものの感想と日常のしょうもないことをウダウダと…
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プロフィール
HN:
赤姫
性別:
女性
趣味:
映画・演劇・音楽鑑賞
自己紹介:
関西在住。生まれ育ちも関西のコテコテ(?)関西人。
洋画・洋楽・歌舞伎で育ったため(?)、ちょっと感覚がヘンかも……
野球好き。ご贔屓はロッテとやっぱり阪神。
別名(まーちゃん)で時々よそ様に出没。

赤姫とは…歌舞伎に出て来る典型的なお姫様。たいてい真っ赤な着物を着ていて、キラキラとした大きな銀の花櫛を鬘につけ、振る舞いもとても可愛いらしい。
子ども時代の私の憧れでありました。
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観てきました。

一人の青年が、雪の中、川を渡り、住むもののない荒野へ徒歩で分け入っていった。
彼の名はクリス・マッカンドレス、ヴァージニアの裕福な家庭に育った。
アトランタの大学を優秀な成績で卒業した彼は、大学院進学のための預金もすべて寄付し、所有していた車も、IDも捨て、財布に残った紙幣すらも焼き、旅に出る。
各地で働きながらヒッチハイクを繰り返してアメリカを横断、北上し、一人アラスカに入ったのだった――。
理想の地と夢見ていたアラスカで、彼を待ち受けていたものとは?

クリスの父親はNASAのエンジニアで、後に独立。
何不自由なく育ってきた彼には輝かしい未来が約束されていると誰もが思っていたことだろう。
しかしクリスはいわゆる成功とは正反対の道を選ぶ。
現代の文明社会を偽善だと切り捨てて、究極の自由を求めて大自然へと旅をするのだ。

彼は誰にも干渉されず、干渉もしない究極の『孤独』を求めていたのだろうか?
しかし、旅先で彼は大勢の人と触れ合い、それらの人々に影響を受け、また影響を与える。
彼は出会った人達から何かを学び、彼もその人達に何かを返した筈だ。
彼の旅の過程を見ていると、『文明とも人とも関わることなく生きる』ことが、本当に彼の目的だったのだろうか、との疑問が湧いてくる。
青年期の潔癖さが、彼の行動の原動力なのだとは思う。
しかし同時に、自分が忌み嫌う偽善の中に埋没し、同化してしまうことから必死に逃げようとする強迫観念にも似た思いが、彼を突き動かしているように私には感じられた。
一人きりで自然だけを相手に暮らす内に、彼の中に生まれた変化こそ『赦し』なのかもしれない。
家に向いた彼の足を引き止めたものは、『運命』と呼ばれるものなのかもしれない。
彼の最期は、彼が望んだものとは違っていたのだろうが、悲劇的な不幸の先にある目映い光を、彼は見たのではないだろうか?

いつになく、真面目な感じですか?(笑)
寝ちゃうんじゃないかな~と、ちょっと心配してたんですが、大丈夫でした。
大きくなって知った自分の出生の秘密、なんて昔の少女漫画かドラマみたいだけど、結構こんなことはその辺に転がっているのでしょう。
私が小さい頃、父と母の間には諍いが絶えなくて……、ということはなかったけど、父が母を怒鳴りつけたりするのをずい分見てきたし、私自身も手をあげられたことが何度もあるし、そういう家庭の空気はある程度分かっているつもりだ。
やっぱり、そういうのって傷が残るよね。
当の本人達は何もなかったような顔をしているんだけどさ。
だから、彼の厭世観みたいなものは分かる気がする。
私が、休みの日に余程のことがないと靴を履く気にもなれないのは、そうした感覚なのか、ただの怠惰なのか微妙なところだけど(~_~;)

ことさら悲劇的な部分を強調しない淡々とした語り口の作品で、それがとてもいいと思う。
クリス役のエミール・ハーシュも、(減量のことも含めて)この役に対してとても真摯に向き合ったのだと思う。
そして、何故かこういう自分を探す青年(少年)の映画に欠かせないのか、ジェナ・マローン?
ドニー・ダーコでも16歳の合衆国でも自分を探して彷徨う彼らを、よき理解者として見守る役回りだった彼女。
今回はガール・フレンドではなく、妹ですが。

もう、ずい分と前になるけど、本当に目から鱗が落ちた。という言葉がある。
泉鏡花の戯曲の中にある台詞なんだけど。
鏡花自身はそうではない、ということが言いたかったんだろうけど、それまで多分鏡花と同じ考え方で生きてきた私には彼の否定したい言葉の方が衝撃だった。
だって、否定するってことは、世の中がそうなっている。ということなんだもんね。

「だって、貴方、人に知られないで活きているのは、活きているのじゃないんですもの。」

人から離れ、世界から消えてしまおうとしたように思えるクリスだが、彼こそが本当の意味で活きているのじゃないかと思う。
彼と出会った人々の心の中に、そして、彼の生き様を知った私達の心の中に。
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私はね
あんな死に方しなかったら、旅で出会った人たちとの交流で彼の考え方も変わってもう少し両親と
向き合えたのでは?と思いました。

私も子供の頃の思い出に父母の口論が残ってます。
悲しいからわざとにおちゃらけしてたから
周りの大人は私の心の中を知らないはず。
だから今、どんな時でも言い合うのはキライです。


angie 2008/10/16(Thu)23:54:38 編集
それもまた運命。
確かに死ななかったら、彼が想像したように両親の腕に飛び込むことが出来たかも。と私も思います。
実際はどうなのか分かりませんが、誰にも。

子どもの方が、覚えてますよね。
というか、子どもが受け止めるほど当人達には大事じゃないのかもしれないですね。
でも、子どもの頃に感じた恐怖とか、それでもそれなりに周りに気を使って気丈に振る舞う子どもを周りの大人が気づくことは少ないのでしょうね。

>だから今、どんな時でも言い合うのはキライです。

うん、分かります。
そんで、無意識に溜め込んじゃって胃に来るんです、私(>_<)
【2008/10/17 18:08】
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