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私が観たり、聴いたりしたものの感想と日常のしょうもないことをウダウダと…
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プロフィール
HN:
赤姫
性別:
女性
趣味:
映画・演劇・音楽鑑賞
自己紹介:
関西在住。生まれ育ちも関西のコテコテ(?)関西人。
洋画・洋楽・歌舞伎で育ったため(?)、ちょっと感覚がヘンかも……
野球好き。ご贔屓はロッテとやっぱり阪神。
別名(まーちゃん)で時々よそ様に出没。

赤姫とは…歌舞伎に出て来る典型的なお姫様。たいてい真っ赤な着物を着ていて、キラキラとした大きな銀の花櫛を鬘につけ、振る舞いもとても可愛いらしい。
子ども時代の私の憧れでありました。
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冒頭、いきなりくたびれたおじさんが車をグルグルと走らせている。
何度も危うい場面を切り抜けるが、とうとうスゴイ衝撃音が……
この、くたびれたおじさんは、マンチェスターの郵便配達員エリック・ビショップ。
10代の息子、ライアンとジェスとの3人暮らし。
2人とも、7年前に出て行った2度目の妻の連れ子。

翌日、幸いにもけがはなかった彼が病院から帰宅すると、家の中は散らかり放題。
ライアンは女の子を連れ込み、ジェスは学校に行かず寝ているという始末。

元気のないエリックを心配した郵便局の仲間たちは、なんとか元気づけようとするがあまり効果はない。

その夜、自室で息子の部屋からくすねてきたハッパを吸いながら、エリックはポスターのカントナに話しかける。
すると、不意に答える声が……
振り向くと、そこに立っているのは、なんと、本物のカントナだった!!

エリックが落ち込んでいる理由はリリーだった。
30年前にダンスコンテストで恋に落ちた、彼の最初の妻。
二人の間に娘のサムが生まれてすぐ別れて以来、会っていなかったのだ。
だが、子育てしながら大学に通うサムのため、孫娘を預かることになった関係でリリーと再会することに。
ところが今も変わらず美しいリリーを遠目に見たエリックは、その場を逃げ出して車に戻り、動揺して、事故を起こしたのだった。

カントナは度々現れては、得意の格言を交えてアドバイスを授けるが、エリックは「俺は漁船を追うカモメ以下なんだ!」と聞く耳を持たない。
しかし、エリックはとうとうカントナのアドバイスに従うことを決意する。
「まず、髭を剃れ」

髭を剃ったエリックは、今度こそリリーに話しかけることが出来た。
カントナの励ましと助言のおかげで、エリックとリリーの距離は少しずつ縮まっていく。
そして、遂にはリリー、サム、孫娘のデイジーを自宅へ招待することに。
だが、エリックら家族は厄介事に巻き込まれてもいた。
ライアンが、ギャングから預かった拳銃を、家の中に隠し持っていたのだ。
ライアンによると、警察に届ければ弟を危ない目に遭わせると脅されているというのだ。
意を決してギャングに会いに行くエリックだが、結局痛い目にあわされて拳銃を持って帰る羽目になる。
子供たちの前で恥をかかされてしまったエリック。
途方に暮れる彼に、カントナが言う「仲間がいるじゃないか!」
彼は父親の威厳を取り戻し、家族と愛するリリーを守るために、仲間たちと共に一世一代の賭けに出る。

ケン・ローチです。
そうね、そういえばこんなにすっかり混じりっけなしのコメディーって今までなかったでしょうか?
エリック・カントナを演じるのは製作総指揮も兼ねているエリック・カントナ!
「キング・エリック」と呼ばれたマンチェスター・ユナイテッドの救世主的存在。
といっても、あんまり覚えてないんだよね~
シュマイケルは好きだったけど、フィールドプレイヤーにあまり関心を割いてなかった気がする。
何であれがフットボールなんだ!?と、イギリス人が言うフットボールの方が面白いと思ってるし。
それはさておき
リリーをずっと愛しながらも、はからずも裏切ることになってしまったエリック。
カントナ(これは、どうやらエリックがハッパを吸った時に主に現れるよう)に、過去と向かい合うように言われ、ずっと開けられなかったトランクを開け、過去の思い出と向き合っていく。
そして、リリーに自分に何が起きたのか、説明したいと思うようになる。
やっぱり、素直になるのが一番てことですかね?
当時の自分に起きたことを素直に話すエリックをリリーは理解してくれ、二人の関係も修復の方向に向かうと思った途端、障害が現れる。
そりゃ、そうでなくっちゃ!
ギャングに預からされた拳銃のせいで、リリー達との会食の最中に何と警察が踏み込んできた!
何もかも台無しになった。
これからどうすればいいか分からない。
途方に暮れるエリックにカントナがアドバイス。
「何でも話せるのが友達だろ?」
勇気を出して、友人たちに相談するエリック、そして、『オペレーション・カントナ(カントナ作戦)』の実行される日がついにやってきた!
『オペレーション・カントナ』の中身は見てのお楽しみ。
いや~アホやわ(^_^;)
でも、エリックって全然ダメダメじゃないよね~
こんなに彼を心配して、彼のために一肌脱ごうって仲間がいっぱいいるんだから。
まぁ、中にはバカやりたいだけの人もいそうですが……
郵便を配達する途中に、エリックがカントナにベスト・ゴールや、人生で最高の瞬間について尋ねるたびに映し出される懐かしく芸術的なシュートシーンがいい。
サッカーとサッカー選手、そしてファンとの関係はイギリスならでは。
人生最高の瞬間、それは思いがけないもの。
すべては美しいパスから始まるのだ。

エンドロールが始まっても、すぐに立ち上がらないように『カモメ』についてのシーンがあるからね。
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14歳の時、カレンは妊娠したが出産してすぐに生まれた娘を手放した。
時間は流れて、その娘はもうすぐ37歳の誕生日を迎えようとしている。
カレンは療法士として働きながら、年老いた母を介護し、二人で暮らしている。
昔のわだかまりからか、母親にも素直に接することが出来ない。
また、すべてにおいて気難しく、新しく職場にやってきた男性パコに好意を持ちながらも、それをうまく示すことが出来ない。
カレンは、名前も顔も知らぬわが娘を密かに想い、届く事のない手紙を日々書き続けていた。
一方、母親の愛情を知らずに育ったエリザベスは、弁護士として成功していた。
養父が死んで以来、養母とも疎遠で、17歳から一人暮らし。
異性との付き合いも自分を満足させるためだけだった。
だが、そんな彼女に予想外の“妊娠”という事態が起きる。
そして、彼女は決意した。
今までのキャリアを捨て、子供を産むことを。
自分が母となったことで、エリザベスは母への想いを募らせていく。

も~カレンが怖くって……(~_~;)
いつも不機嫌そうで、他人に対してメチャ厳しい。
それは、昔の悲しみを繰り返さないためなのだろうけど。
不公平なのは分かっているけど他人に多くを求めてしまうとカレンは言う。
もう二度と傷つきたくないから。
気持ちはとても分かるのですけど……
一方、娘のエリザベスは誰とも、深入りせずに生きていくことを信条としているよう。
職場も転々とし、異性とも深入りしない。
けれども離れてもまた再び、母の故郷ロサンゼルスに戻ってくるのは否定しながらも母親を求めているのかもしれない。
探そうと思わなかったのか?と訊かれ、こうして母の故郷に暮らしているのに探そうと思えば難しくない筈だと言う。
カレンの母親が亡くなり、家政婦から「娘を不幸にした」と後悔していたと告げられたカレンは夫となったパコの励ましで娘を探すことを決意する。
お互いがお互いを探し始めた二人だけれども、世の中そう上手くいくようには出来ていないのだ。

不意に登場する黒人女性ルーシー。
彼女がこの映画の『鍵』。
彼女は、愛する夫と家庭を築いているが、子供が出来ず、養子縁組を決意する。
いったんは上手く話がまとまり、養子縁組が決まったが、生まれてきた子供を手放せなくなった相手の女性に破談にされてしまった。
失意のルーシーの元へ教会から連絡が入る。
天涯孤独の女の子をも養子にしないかと……

この女の子が、遠い昔に離れ離れになった母と娘を結びつける。
娘を手放したことを後悔しながら生きてきたカレン。
母の愛を知らずに、拒絶して生きて来たエリザベス。
空白の長い長い年月。
失望を恐れて、自分の気持ちを否定しながら生き続けてきた日々。
よく言うよね。
自分から心を開かなければ、だれも心を開いてくれることはない。
心を開く勇気をやっと手に入れた二人。
だけど、何もかもが少しずつ食い違っていく。
世の中そんな風に出来ているのだ。
それでも、重なるはずのなかった母娘の人生を結びつける小さな命の輝きがこの映画の救いか……

でも、カレンの母親の言った言葉が一番身に沁みる。
どうして生きていなければいけないの?人生は失望ばかりなのに。

さて、この試写会は梅田ピカデリーだったのですが、閉館するんだね~
知らなかった。
活動範囲は主にミナミだし。
やっぱり、ミニシアター系見ることが多いしね。
三越伊勢丹にシネコン出来るっていうからその影響かな?
しかし、これで本当に映画館らしい映画館がなくなっちゃうね~;;
時期的にか、三番街が閉館した時みたいな特別企画はナシであっさり閉めちゃうみたい。
ちょっと寂しいですね。
とか、他の方のブログなど拝見しているとちゃんとやっておられますよね?
拝見するのは楽しみなんですけど、自分じゃやったことないんですが……
ま、私のベストなんかどうでもいいと思いますしね~
だいたい点数とかもつけてないんで、お分かりかと思いますが比較して評価するとか出来ないんですよ;;
映画の感想とか書いてても、自分の中でちゃんと基準があって、何点とか、そういうの全くないんですよね~
割と好き、とか。
あんまし好きじゃない、とか。
DVD出たら欲しいなぁ、とか。
ちょっとお金がもったいなかったなぁ、とか。
そんな物差ししかないので。
好きだけど、DVDで何度も見るのは辛そうで厭だとか、そういうのもありますね。
2010年じゃないけど、BOY Aとか、そういう感じですね~
悩んでいる間に廃版になったみたい;;
主演のアンドリュー・ガーフィールドはこれからドンドン出てきそうなんで(ソーシャル・ネットワークにも出てますね)、再評価されて再販…てことになるかも。
分かんないけど。
そうなった時に、また迷うでしょうけどね~
だって、ホント辛いんだもん。
あれ、話がズレましたな(^_^;)
年間ベストの話だった。
いや、でも、無理だな~
年の初めの頃に観た映画はどうしても印象が薄れてるし、自分の記事読み直してみたんですが「へ~」と思ったりしました;;
後に観た映画の方がよっぽどじゃなきゃ印象が強いですよね、やっぱ。
まだ、月間ベストとかの方が出来るかもね。
数が少ないから、意味ないか~
何か独自のヤツ、とか。
制作陣が不安な割には意外と楽しめたで賞とか。
いや、どうでもいいな。
うん。
ヨットで大学のスポーツ奨学金を得たチャーリーは、高校の卒業式の夜、運転中に追突事故に遭ってしまう。
そのとき助手席に乗っていた弟のサムは命を落とし、一人生き残ったチャーリーは激しく自分を責める。
5年後、チャーリーは弟が埋葬されている墓地の管理人として働いていた。

注)きっとめっちゃネタばれです。

年の離れた弟とのコンビで何故かヨットレースに優勝してしまうくらいの腕前のチャーリー。
母と弟との3人暮らし。
母親は看護士の仕事をしながら二人を育ててきた。
家は裕福とは言えず、1年働いてから進学しようと考えていたチャーリーだが、そのヨットの才能を見込まれて奨学金を受けることになる。
卒業式の夜に行われる送別会。
すぐに従軍する友達がいたため、どうしても出かけたかったチャーリー。
夜勤に出かける母親から弟の世話を頼まれるが、出かけることにする。
それを見た弟のサムは自分の友達の家で一緒に野球が見たいから送ってくれと言いだす。
仕方なく弟も車に乗せて走りだすが、思いがけず渋滞にはまってしまう。
焦っていたところへ、後ろから衝突され飛び出したところに車が……!!

救急車の中、奇跡的に意識を取り戻したチャーリーだが、すぐそばにはピクリとも動かない弟の小さな腕があった。

「奇跡だ!」と救命士が歓喜の声を上げる。
そんな場合か?
と思ってしまうのだが、そんなもんなのだろう。
母親の言いつけどおりにウチにいて弟の面倒を見てやっていれば、こんなことにはならなかった。
そう、思ったらいくら後悔してもしきれないよね。
自分のせいで弟を殺したようなもんだもん。
ぶつかってきた車が悪いと言われても、出かけなければこんな事故には遭わなかったんだから。
大学に進み、家を離れることが決まったチャーリーには弟との約束があった。
それは、野球選手を目指す弟の練習相手として、入学の日まで毎日キャッチボールにつきあうこと。
その約束を、1日も守れなかったのだ。
サムの葬儀の日、サムのグローブを墓に納めるように言われたチャーリーだが、どうしても出来ずに森の中へと駆け出してしまう。
一人涙にくれる彼の目の前に現れたのは、弟のサムだった。
彼はサムと約束した通り、日没を合図にこの森でキャッチボールをしようと約束する。
そうして、5年が過ぎたのだった。
毎日、キャッチボールは続いている。
サムが見えるのがきっかけになったのか、チャーリーには戦死した友達なんかも見えるようになる。
そんな彼は周りからおかしなヤツだと思われている。
ある日、高校時代に気になる存在だったテスと再会。
彼女は世界一周のレースに出るらしい。
ヨットへの情熱がまだ燻っているチャーリーは彼女に惹かれながらも複雑な気持ち。
彼女の父親の墓の前で出会ったテスとチャーリー。
荒れた天候で海に出た彼女はケガをしており、それを手当したのをきっかけに二人の仲は急接近。
が、思いがけないことが…
彼女は海に出たまま戻っていないと聞かされたのだ!
では、サムやいつかの友達のようにテスも死んでしまったのだ……
と、思っていたのに、何故か突然生きていると確信。
彼は周囲の反対を押し切り、捜索に海に出る。
テスのコーチや、墓地で彼と一緒に働く同僚の青年も加わり捜索するが、船は見つからない。
そうこうしているうちに、日没が近づく。
時計を気にするチャーリーに同僚が言う「今ならまだ日没までに帰れる。何をしているのかは知らないけど、彼女はもうダメかもしれない。帰るなら今だ。」
チャーリーはちょっとだけ迷うんだけど、帰らないの。
もうちょっと迷えよ!と。
いや、迷ったのかもね目一杯……。
で、約束の時間は過ぎ、サムは悲しみにくれて消えてしまう。
これは、結果的にはいいことなんだと思うんだけど、メリンダ(ゴーストね)みたいに誰も大丈夫だとか言ってくれないのよ。
まだ子供なのに、怖いじゃない?だから、留まってたと思うのにさ。
で、テスは何とか見つかって一命を取り留めて、二人は結ばれて、めでたしめでたし。

ふ~む。

チャーリーが、死んじゃったサムよりも生きている(と何で分かったのかどうしても分からない)テスを取ろうと思ったのは、彼の命を救った救命士との再会での会話がきっかけ。
彼はその時ガンを患っていて、余命わずか。
目の前でチャーリーが蘇生したという奇跡をよりどころにしている。
テスが死んだと思って部屋を滅茶苦茶にして飛び出したチャーリーが戻ってきて、片付けているところへ救命士の奥さんがやってきて「あなたに渡すように言われた」と、ペンダントを差し出す。
それは聖タダイだっけ?
絶望した者の守護者。
で、何でかテスを探さにゃイカン!となるんですが……
この辺りが、唐突。
見える以外はさしたる能力もないようなのに。
チャーリーが過去の自責の念から解放され(でも、ちょっとは持ち続けるべきだと思うのよ。きれいさっぱり忘れちゃ情に欠け過ぎ)、新しく人生を踏み出すのは、まぁ、いいんだろうけど。
理由も言われず(まぁ、悟っているだろうけど)おっぽり出され、結果オーライとはいえ、サムは辛い思いをしたと思うのよ。

個人的には弟より女をとる兄は許せないんですけど、世間一般はどうなんでしょ?

救命士役はレイ・リオッタ、オカンはキム・ベイジンガー。
この出番の少なさは、ギャラと関係あるのか友情出演系なのか……

はぁ、浜村淳並みにベラベラしてしまいました。
見る気がなくなった方ごめんなさい<(_ _)>

それにしても、やっぱり、見える人って大変ね。
アフリカ、ソマリアの貧しい遊牧民の家庭で生まれ育ったワリス・ディリー。
彼女が13歳の時、父親はお金と引き換えに自分よりも年上の男の元へ嫁がせようとする。
そのことで、家を出る決意をしたワリスは過酷な道のりを旅して、都会の親戚の元にたどり着く。
国を出た方がいいと言われ、イギリスのソマリア大使をしている親戚にメイドとして雇われロンドンに渡った。
しかし、祖国で内戦が起こり、大使館の人間は皆帰国することになるが、ワリスは帰国を拒否しホームレスになってしまう。
そんな生活を続けていたある日、ダンサーを目指すマリリンに出会い、彼女の紹介で仕事を得る。
バーガーショップの掃除婦をしていたワリスは、そこで一流ファッションカメラマンに見出され、モデルの世界に。
やがて名だたるファッション誌の表紙を飾る世界のトップモデルとなったワリスだったが、今も彼女を苦しめ続ける傷を持っていた。

以前にごく短いドキュメタンリーを見たことがあるワリス・ディリーの自伝の映画化。
本人自ら監修を手掛けたそう。
予告の通り、「彼女は今を生きるシンデレラ」なのだが、それだけでは終わらない。
こうして、地位を得た人は(得なくてもだろうけど)やるべきことがあるのだ。
『割礼』というのは今も続いている慣習の一つだよね。
男子の方がよく聞くけど、女子にもある。
場所によってやり方は様々なんだろうけど、ワリスの育った所では、女性器の大部分を切除してしまうらしい。
何かね、不思議なんだけど、生まれて来た時って『基本形』でしょ?
余分な物なんかくっついてないと(まぁたまに、いるみたいですけどね。ちょっと尻尾があるとか…それはそれでいいんじゃない?)思うのですよ。
それなのにそこから何かを取り去るべきだという考え方がどうも解せないんですが……
とにかく、色んな場所に色んな風習があるわけです。
で、このことが彼女の体にいまだに不調を与えているし、部屋に泊めてくれたマリリンから自分達は生まれたままで何もしないと聞かされて、ショックを受ける。
幼い頃の恐怖の体験もみんながそうなんだから、仕方のないことだと、その時までワリスも思っていたのだろう。
でも、そうじゃない人達がたくさんいて、そのことで蔑まれることもなく暮らしていることは驚きであり、ショックだったと思う。
そして、考えた筈。
どうして自分や同じ国に生まれた女性達は、そうされなければならないのか?

何故、こうした慣習が生まれたかについてはよく分からないのだけど、それがとても奥深く根付いていることは映画の中の1シーンでもよく分かる。
具合が悪くなったワリスが病院に行く。
どうやら、彼女が受けた切除とその症状は関係があるよう。
英語が不自由な彼女のために、診察した男性医師が通訳にと看護師を呼ぶ。
やってきたソマリア出身らしい男性看護師は、医師の「手術で痛みをなくすことが出来る」というような言葉を伝えることなく、ワリスを「恥知らず」と罵る。
ロンドンの病院にいて看護師をしているんだから、ヨーロッパでの教育も受けていて医療の知識もある筈なのに。
そんな人でさえ、この慣習を当然のものとみなしているのだから、祖国にいる人達なら尚更だろう。
ワリスの姉妹は、この処置のために幼くして死んでしまったり、出産の時に命を落としたりしている。
そのことが彼女により強く、この無用な慣習の廃絶を願わせたことだろう。
雑誌のインタビューで初めて自分の過去や女性器切除(FGM)のことを明かした後、彼女はアナン国連事務総長より、FGM廃絶のための特別大使に任命された。
彼女の活動により、アフリカの国々で、法律上FGMを廃止するようになったのだそう。
しかし、あくまでも“法律上”であり、本当の廃絶への道のりはまだまだ遠いのだろうけど、まず声を上げることの勇気を教えてくれる映画。

マリリンとの楽しいやり取りはコメディーの要素があるし、ワリスの恋物語も織り込まれていて、ストーリー的にもまずまず楽しめます。
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