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私が観たり、聴いたりしたものの感想と日常のしょうもないことをウダウダと…
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プロフィール
HN:
赤姫
性別:
女性
趣味:
映画・演劇・音楽鑑賞
自己紹介:
関西在住。生まれ育ちも関西のコテコテ(?)関西人。
洋画・洋楽・歌舞伎で育ったため(?)、ちょっと感覚がヘンかも……
野球好き。ご贔屓はロッテとやっぱり阪神。
別名(まーちゃん)で時々よそ様に出没。

赤姫とは…歌舞伎に出て来る典型的なお姫様。たいてい真っ赤な着物を着ていて、キラキラとした大きな銀の花櫛を鬘につけ、振る舞いもとても可愛いらしい。
子ども時代の私の憧れでありました。
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かうんたー
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オルセー美術館開館20周年記念作品なんだそうです。
作品中に出てくる多くが美術館や個人から貸し出された『本物』なんだとか。
そういう、例えば花瓶が本当に花をいけられている様子というのも何だか感慨深いですね。
やっぱり、こうして使ってこその物なんじゃないかな~とか。
いくら装飾が綺麗だからって机は机として使われてこそ何ぼのもん、なんじゃないのかな?と考えさせられます。

冒頭、大家族が賑やかに母の誕生日を祝うシーンから始まる。
楽しげな誕生会の最中、母親は長男を呼び、言う。
「私が死んだらこの家や、美術品を兄弟で三等分して欲しいの。」
家は売らないと言う長男だが、母はここにある品々は皆行くべきところがあるというのだ。
やがて、誕生会はお開きになり、皆慌しく家を後にする。
元は画家である大叔父が住んでいた広大な庭を持つ家に母は、以前から勤めるメイドと二人になってしまった。
しばらくして母が亡くなり、後に残された物をどうするか、兄弟達はそれぞれの事情を抱え、思い出と現実の狭間で揺れ動く。

印象的だったのはお母さんが言う「思い出や、秘密は、皆私と一緒に消えていくけれど物は残る。」という言葉。
そうだね~
残った物をどうするかというのは、それが値打ちがあろうとあるまいとやっぱり大問題だと思う。
経済学者の長男はフランスに住んでいて、家は休暇で使えばいいし、調度品にも思い出があるから売ることはないと言う。
長女は世界を股に活躍するデザイナーで家には滅多に帰って来れないと言う。
次男は中国で仕事をしていて、今度本腰を入れることになったので、向こうで家も買いたいと言う。
皆思い出は大切にしたいけれど、自分が生きる世界と思い出の家が遠くなってしまっている。

誰にでも起こりうるだろうことが、淡々と描かれていると思う。

終盤、孫娘が家にあった絵の思い出を語る。
人が死んだ後に残るのは、物だけじゃないのかもしれない。

光に溢れる庭が未来の希望を語っているようなラストシーンでした。
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