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私が観たり、聴いたりしたものの感想と日常のしょうもないことをウダウダと…
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プロフィール
HN:
赤姫
性別:
女性
趣味:
映画・演劇・音楽鑑賞
自己紹介:
関西在住。生まれ育ちも関西のコテコテ(?)関西人。
洋画・洋楽・歌舞伎で育ったため(?)、ちょっと感覚がヘンかも……
野球好き。ご贔屓はロッテとやっぱり阪神。
別名(まーちゃん)で時々よそ様に出没。

赤姫とは…歌舞伎に出て来る典型的なお姫様。たいてい真っ赤な着物を着ていて、キラキラとした大きな銀の花櫛を鬘につけ、振る舞いもとても可愛いらしい。
子ども時代の私の憧れでありました。
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試写会に行ってきました。

1994年、長年囚われの身であったネルソン・マンデラはついに南アフリカ共和国初の黒人大統領となる。
しかし、国にはいまだにアパルトヘイトによる人種差別や経済格差が根強く残り、人々の心にも大きな壁が存在した。
南アフリカを一つの国としてまとめるため、彼は1995年に自国で開催するラグビー・ワールド・カップに目をつける。
マンデラはチームキャプテンのフランソワ・ピナールと直接話し、その心に強く訴えかけた。
そして、国の恥とまでいわれた南アフリカ代表チームを初出場にして初優勝という快挙へと導く。
その勝利の瞬間、まさに彼の望む『一つの国』が出来上がった。

ひとつの願いが、本当に世界を変えた物語。

いわば初めての国民総選挙で圧倒的多数の黒人票を集めて南ア初の黒人の大統領となったマンデラ。
しかし、彼の存在もまた国の内情を不安定にする要素の一つだった。
白人達は今まで差別されてきた黒人からの報復を恐れているし、黒人達もまた、白人達がまた自分達を脅かすのではと恐れている。
初めての体験に国中が不安だった。
それは大統領官邸でも同じことで、マンデラが到着した時、多くの白人職員達が荷物をまとめていた。
マンデラは職員達を集め、語り始める。
「辞めるというのなら無理には止められないが、この国のために力を貸して欲しい。」と。
そして、黒人ばかりだったマンデラの警護にも白人警官が増員される。
反発する者達に彼は言った。
「赦しこそが人を自由にする。国民の目に触れる自分達こそ率先して変わらなければ。」
南アにとって、アパルトヘイト時代の象徴でもあったラグビーチームにも変革の手が伸びた時、彼は周囲の反対を押し切り、これを止めた。
「ラグビーチームは、白人達にとって宝物だ。それをただ奪ってしまうことは、我々への恐怖を増長させるだけに過ぎない。」
自分達は、白人達が黒人に対して見せなかった寛容さを示すことで、互いの恐怖を取り除き、本当に一つの国になるのだ。と。
スポーツの力を信じ、ラグビー・ワールド・カップの優勝を目指すマンデラ。
しかし、国際試合の経験も乏しいチームに下馬評は厳しかった……

前半は抑えの利いた淡々とした映像で、マンデラの人柄を映し出し、後半はダイナミックなカメラワークとスローモーションの多用によってスポーツ映画としての臨場感を映し出す。
伝記であり、政治映画であり、スポーツ映画でもある。
取り止めがないようだが、これでいいのだ。
ジジイ(イーストウッドね)、いい仕事してると思います。

最初は他の皆と同じように、黒人大統領、黒人が台頭する世の中に不安や苛立ちを持っていたラグビーチームキャプテンのフランソワもマンデラと話し、その人柄に触れ、変わっていく。
着る物がなくても、南ア代表チームのユニフォームを着ることを拒んだ少年達が、チームを熱心に応援するようになる。
いつも、敵チームを応援してきた黒人達が南ア代表チームを心からの声援を送る。
いったいどんな魔法を使ったのかと思うほど人々の心が近づいていく。
一人の人間にこんなにも影響力があるというのは凄いと思うのと同時に少し怖い気もするけどね……。

タイトルの『インビクタス』は、マンデラが獄中で心の支えにしたビクトリア時代の詩。
「私が我が運命の支配者、私が我が魂の指揮官」の一節が心に響く。
諦めなければ、彼のように世界も変えられるかもしれない。

個人的には、この詩の一説よりも「赦しこそが人を自由にする」という言葉に心を動かされた。
憎しみは何よりも自分を縛るものね……。
とはいえ、難しいものですが……『赦す』ということは。
『憎しみ』は確かに心の支えになることもありますが……
岩窟王みたいにね。
でも、彼は幸せとは思えないもんね……

まぁ、まだ生きている人なので、本当にこんないいところばっかりなの?と思ってしまうんですけど……

機会があったら、『マンデラの名もなき看守』もぜひ見ていただきたい。

あ、そうそう。
ウチのブログではジミーちゃんでお馴染みマット・デイモン。
ウェイトを上げてしっかり身体を作ってます。
そのせいか、ちょっとジミーちゃん度が落ちてますけど(爆)

しかし、隣の男が馬鹿みたいに喋り腐ってさ~
営業の電話受けるは、何かといちいち口に出すは、携帯ピカピカさせるは。
映画館でも時々普通のトーンで喋り捲る人いますけど、試写会ではさすがに珍しい。
「ウチでテレビ見てはるのと違うんどすえ!」と、グーで殴りたいのを我慢しました(--〆)
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良さそう
ジジィ、いい仕事してまっか(笑)。ジジィの映画は、いつも結構真摯だよね。

あのさ、公共の場で自分ちみたいに振舞える人って、ほんっとに解せないよね。
chuchu 2010/01/23(Sat)00:54:02 編集
よいです。
ジジィの仕事は、奇をてらわず真っ当な職人技。
という感じかな~
真摯ですね、うん。

確かに、解せませんな。
そりゃ、食事しながらおしゃべり盛り上がっちゃって…
みたいのなら、まぁ、自分も思い当たることがなくもないし、偉そうには言えないんですけど。
映画館とかで、何でそんなにくつろげちゃうんですかね~?
【2010/01/27 16:55】
むむむ
真っ当な職人芸、って言い得てるよな。ホント、直球勝負ですよね。さづがジジィだ。

『the road』のレヴューで書いたんですけど、くつろぎのジジ・ババが映画館に来てたよ。なんか、ああいう人たちって、しゃべるのクセになってて、悪いと思っても出ちゃうんじゃないのかなあ。
chuchu 2010/01/27(Wed)23:27:39 編集
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