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私が観たり、聴いたりしたものの感想と日常のしょうもないことをウダウダと…
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プロフィール
HN:
赤姫
性別:
女性
趣味:
映画・演劇・音楽鑑賞
自己紹介:
関西在住。生まれ育ちも関西のコテコテ(?)関西人。
洋画・洋楽・歌舞伎で育ったため(?)、ちょっと感覚がヘンかも……
野球好き。ご贔屓はロッテとやっぱり阪神。
別名(まーちゃん)で時々よそ様に出没。

赤姫とは…歌舞伎に出て来る典型的なお姫様。たいてい真っ赤な着物を着ていて、キラキラとした大きな銀の花櫛を鬘につけ、振る舞いもとても可愛いらしい。
子ども時代の私の憧れでありました。
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文化大革命の最中、1970年代初頭の中国。
農民から学ぶべきだという教えのもと、都会の高校生は農村で住み込み実習を行っていた。
ジンチュウもそんな女子高生の1人。
彼女が行った村にあるサンザシの樹には、樹の下で亡くなった抗日戦争の兵士の血が染み込み、本来は白い花が赤く咲くという、革命精神を象徴する言い伝えがあった。
村長の家で暮らすことになったジンチュウは、村長一家と家族同然に暮らす地質調査隊の青年スンと出会う。
自分への好意を隠さず、何かと気に掛けてくれるスンに恋心を抱くようになるジンチュウ。
しかし、それは許されぬ恋だった。
彼女の両親は右派と見なされ迫害を受けていたからだ。
幸運にも教職に就く機会を得た彼女は、家族の唯一の希望だった。
だが、もし革命の精神に背いて恋愛に浮かれていると知られたら、クビは免れない。
ある日、2人でいるところを、ジンチュウの母に見つかってしまう。
“娘の幸せを願うなら、会わないでほしい”と言うジンチュウの母の言葉に頷き、彼女の元を去るスン。
お互いを想い、待つことを誓って別れた2人だったが……

予告編でほぼ内容は、分かってしまいましたね。
都会から来た青年に恋する少女、というパターンはよくある気がしますが、これは逆ですね。
青年の方も元々この村の出身ではないようなので、町から来た2人が田舎で出会うという……
今、書いててふと思ったんですけど、あしながおじさんみたいですね。
ジュリーとジャービス坊ちゃんが田舎で出会うってヤツ。
あれは、全部おじさんの策略ですけど。
スン役の人はちょっと中井喜一のような雰囲気のいかにも育ちのよさそうな好青年風。
ジンチュウは見てるうちにだんだん美保純さんを思い出しまして……
地味で清純そうだけど何かエロい感じ?
という訳で、中井喜一と美保純のカップルをグッと若くした感じの絵を想像していただくといいかもです。

スンは母親が右派と疑われ自殺してしまったという悲しい過去も持っていますが、父親は共産党の幹部。
反革命分子のレッテルを貼られた両親の娘であるジンチュウとは月とスッポンな家柄なのです。
それでなくても、恋愛で浮かれているだけでも反革命的であると非難されてしまう時代。
まぁ、何ていうか可哀想ですね。
恋する気持ちとか、両想いとかあんまり分かんないけど。

学校のグランド整備のため、裸足でセメントを混ぜて火傷してしまったジンチュウを病院に連れて行った帰りにお母さんに出くわしてしまうのですが、最初は「顔を隠してればいいよ」とか言ってるのに、2人とも手を離しちゃったりするんだな。
これが、若さ&バカさなんでしょう。
隠れてることも忘れて大はしゃぎなんだもの(-_-;)
お母さんに言われて、彼女のためにも会わないと誓うスンが、ただほどけてしまった包帯を巻き直させて欲しいと言って、無言でゆっくりと丁寧に包帯を巻くシーンは秀逸。
誰も何も言わないんだけど。
スンの目から
ジンチュウの目から
こぼれ落ちる涙
お母さんが封筒作りの内職のために振るうノミ(みたいなヤツ)の音だけが響く

こうして、約束通りしばらく会わないでいた2人ですが、スンが入院したと聞いたジンチュウは居ても立ってもいられずに休みを取って病院に行ってしまったり。
泊る所のない彼女のために看護士の部屋を借りて、2人でただ寄り添って眠る夜。
入院したのは、ただの検査で何ともないと言うスンですが、予告で分かってしまってるので、悪いのは明らか。

友達が妊娠、中絶したことで、スンへの信頼が揺らいで、病院に駆けつけると、彼は既に退院した後。
あの時、部屋を貸してくれた看護士から、スンが買ってくれたサンザシの絵のついた洗面器を受け取って帰るジンチュウ。
家へ帰ると友達の言うとおり、裏切られたのだと思い、腹立ち紛れに、封筒の内職で使う糊を塗り付けたりする。

結構、この人揺らぐのよ。
割と信用してない。
女って面倒くさいと思わせる典型のような気もする。
それに、最初に農村で出会った頃、万年筆とかもらっても、(遠慮はしたけど)平気だったのに、婚約者がいると聞いた途端、お金を払うと言ったり。
つまり、婚約者がいない男からは貰っても構わないと思ってる。
これが、何か違和感で……まぁ、“自分”で払うと思っていたのか……?

スンはやっぱり、重い病気で学校でのジンチュウの授業中迎えがやって来る。
最後に息子の望みを叶えてやろうという親心は誰でも一緒なのか。
見上げた天井が、とても悲しい。

結局、女はフラフライライラして、男は一途だったと。

途中、無声映画みたいに時間経過と出来事が書いてある文字がバンと出る。
これが、何か流れが寸断されちゃうような気もして……、まぁ場面転換、暗転のような役割もあると思うのだけど、私はあんまりいい方法だと思わなかった。

チャン・イーモウらしい、純愛っていうけど、何だかそこはかとなく漂う気持ち悪さも健在。
初恋のきた道みたいな。
それはそれで、いいのかな。

それにしても、どんな病気だったら、あんな色味になるのだろう……
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