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私が観たり、聴いたりしたものの感想と日常のしょうもないことをウダウダと…
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プロフィール
HN:
赤姫
性別:
女性
趣味:
映画・演劇・音楽鑑賞
自己紹介:
関西在住。生まれ育ちも関西のコテコテ(?)関西人。
洋画・洋楽・歌舞伎で育ったため(?)、ちょっと感覚がヘンかも……
野球好き。ご贔屓はロッテとやっぱり阪神。
別名(まーちゃん)で時々よそ様に出没。

赤姫とは…歌舞伎に出て来る典型的なお姫様。たいてい真っ赤な着物を着ていて、キラキラとした大きな銀の花櫛を鬘につけ、振る舞いもとても可愛いらしい。
子ども時代の私の憧れでありました。
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先々週の水曜日に観に行くつもりだった台湾映画です。
そう、歯医者に行くんで観れなくなったヤツ。

新作の発表直前に声が出なくなった新人歌手のメイ。
彼女は誰にも告げずに、姿を消した。
台北の郊外を走るローカル線の終点の昔ながらの佇まいを残す街にたどり着いたメイ。
彼女はそこで、孤児となり街の人々に育ててもらったという青年モウに出会う。
モウと周りの気のいい人々に癒されるように、メイは次第に元気を取り戻し、声も再び出るようになった。
やがて、彼女が街にいることを知った芸能記者からの情報で、音楽プロデューサーのレイが迎えにやってくる。
彼は、メイが思いを寄せる相手でもあった。
レイに向けるメイ笑顔を見たモウは、自分の気持ちを言い出せなかった。
歌手として再スタートをしたメイ。
彼女は、やがてモウの優しさに気づき、再び街を訪れるが……

『山の郵便配達』『故郷の香り』のフォ・ジェンチィが監督だというので、観に行ってきました。
上に挙げた2作はどちらも少し昔の中国を描いたものだったと思いますが、今回は現代の台湾が舞台です。
故郷の青島から遠く離れた台北で、夢を掴もうとしていたメイ。
幼い頃に母に捨てられ、天涯孤独のモウ。
どちらも幸せに過ごしているようで、心の中には孤独が蓄積していたのかもしれない。
メイの声がだんだんと出るようになるのは、漢方医のおかげだけではなく、町の人達と恐らく殆どはモウのお陰だろう。
小さな田舎町で二人の距離は少しずつ少しずつ近づいていく。
が、メイの心の中にはすでに住んでいる人がいたのだ。
街にやって来た芸能記者が言う。
「人はどうして失踪すると思う?誰かに探して欲しいからさ。」
もちろん、誰もがそうとは限らない。
でも、メイは雇ってもらうことになった飲食店のおばさんに、「あの歌手じゃないの?」と訊かれても否定しない。
最初は電源を切っていたケータイも声が戻ると、再び電源を入れる。
何よりも最初から、あの人が心配してくれているかを気にしていたのだから。
結局、彼女は元いた場所へと戻っていってしまう。
子供の頃、「雪が降ったら母親が帰って来る。」そう、祖母に言われていたモウ。
「台北に雪なんか降らない、つまり、帰ってこないってことだ。」
だが、ある日、遂に『雪』を目にする。
そして、記者のあの言葉を思い出し……
なるほど、『雪』ね~というものが、『雪』なんですけど。
それを見て、子どもの頃の奇跡を願う気持ちを思い出したのか、モウは行動に出るわけです。
諦めたと言いながら、今でも心のどこかで奇跡を期待していた自分に気づいたのかもしれない。
そして、奇跡を信じて待つことしか出来ない子どもではなくなった自分にも気づいたのだろう。

再び、街を訪れるメイ。
だが、いつも街を走り回っていたモウの姿はどこにもなかった。
診てくれた漢方医は養老院へ移っているし、モウの友達のカフェの店員も街を出ると言う。
芸能記者が言っていたように彼女は、レイの才能を愛していたが、レイ本人を愛していなかったことに気づいたのかもしれない。
変わらず待っていてくれる人を期待して戻ったのだろうか……
人も街も移り変わっていく、それでも、変わらないものってどこかにあるんだろうか?

フォ・ジェンチィらしい切ない映画ですが、鍵となりそうな音楽プロデューサーのレイの人物像がイマイチ見えない。
せっかく、トニー・ヤンなのにね~
まぁ、どの人物もあまり作りこまれてない感じなんですが……
何かこう、ふわふわ~っと観た方がいいかも。
モウや街の人達にメイと同じように癒されながら、自分の中にしまい込まれている切なさを思い出すための映画なのかも。
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