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私が観たり、聴いたりしたものの感想と日常のしょうもないことをウダウダと…
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プロフィール
HN:
赤姫
性別:
女性
趣味:
映画・演劇・音楽鑑賞
自己紹介:
関西在住。生まれ育ちも関西のコテコテ(?)関西人。
洋画・洋楽・歌舞伎で育ったため(?)、ちょっと感覚がヘンかも……
野球好き。ご贔屓はロッテとやっぱり阪神。
別名(まーちゃん)で時々よそ様に出没。

赤姫とは…歌舞伎に出て来る典型的なお姫様。たいてい真っ赤な着物を着ていて、キラキラとした大きな銀の花櫛を鬘につけ、振る舞いもとても可愛いらしい。
子ども時代の私の憧れでありました。
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かうんたー
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 1961年、中国山東省の小さな村で7人兄弟の6番目として生まれたリー・ツンシン。
家は貧しかったが、両親に愛情深く育てられた。
リーが11歳になったある日、北京からの視察団が学校にやってくる。
適格者がいないと視察団が帰ろうとした時、担任の先生がリーを指さす。
「あの子はどうでしょうか?」。
そして、リーは青島でのテストを受け、合格して、北京の舞踏学校に入ることに。
村中が大喜びだったが、幼いリーは親元を離れることを不安に思っていた。
 入学すると、毎日の厳しいレッスンが待っていた。
力の弱かったリーは、劣等生と先生に日々罵られる。
しかし、そんな彼に転機が……
日頃から彼の素質を見抜き、やさしく指導してくれたチェン先生から、木箱を手渡されるリー。
早く隠せと言う先生の言葉にリーが木箱を胸元にしまい込むと、「私はここを離れるだろう」と、チェン先生は言った。
チェン先生がくれたのは1本のビデオテープだった。
そこに映っていたのは、『本物のバレエ』。
それを見て、リーは初めてバレエの素晴らしさに感動し、踊りにのめり込むようになる。
数日後、チェン先生は江青夫人の方針に反抗したとの疑いで政府に捕えられてしまった。
当時の中国ではそれは永遠の別れを意味していた。

時は流れ、中国で改革開放が進む中、青年となったリーに思いもよらないチャンスが訪れた。
中国を訪ねたアメリカのバレエ団の招きで、研修を受けることになったのだ。
 こうしてリーは初めて自由の国、アメリカの土を踏む。
文化や言葉の違いに戸惑いながらも、レッスンに励むリーは、やがては頭角を現し、大きな舞台でケガをしたプリンシパルの代役を見事に務め、拍手喝さいを浴びる。
また、その頃出会ったダンサーのエリザベスと愛し合うようになったリーは、結婚し、アメリカに残る決意をする。
 彼のこの決断は大きな波紋を呼び、一時は中国領事館に監禁され、強制送還されそうになるが、弁護士フォスター助けで、アメリカへの亡命が認められる。
しかし、それは中国に2度と戻れず、愛する家族に会えないことも意味していた。

 アメリカでさらにダンサーとして認められていくリーだったが、中国に残した家族を心配しない日は無かった。
やがて妻エリザベスとの結婚生活は破綻し、彼女は家を出てしまう。
 遠い故郷の家族への思いを募らせるリー。

そんな彼に奇跡の日が訪れようとしていた……

亡命してなお活躍した中国の名ダンサー、リー・ツンシンの半生の実話を感動の映画化。
ということで、バレエが好きならなおのこと楽しい作品だと思いますが、文革当時の中国の様子なども窺い知れて、歴史ドラマとしても興味深い。
中国版『リトル・ダンサー』などとも言われていますが、それはどうかと……
踊りたくても父親に反対され、踊ることを諦めそうになったビリー・エリオットが、恩師と出会い、やがて父親にも認められ、長じてダンサーとして成功する物語。
それが、『リトル・ダンサー』でしょ。
リーは、見たことも聞いたこともない『バレエ』とやらを踊るために、体つきが向いてるとかそういう理由で無理やり親元を離れて学校に入れられる。
後に、彼自身も『バレエ』の素晴らしさに気付き、踊ることの楽しさに目覚める訳ですが、きっかけとしては、ま逆だよね。
文革…は、中国の汚点だろうな~やっぱり。
京劇のように、自分達の祖先が作り上げてきた芸術を破壊したり……
『バレエ』を取り入れようというのは、何でなのかな~
やはり西洋諸国に追いつけ追い越せなんだろうか?
中国のバレエダンサーは、何となく体操選手に近いような感じがあるよね。
ジャンプも高く、技術も素晴らしい、でも、どことなくシャキシャキし過ぎているような、まるで功夫の技を見るような、そういう雰囲気がついて回る。
この映画で見るような、まず身体の適正ありき(本人の意思よりも)というところが関係しているのかもしれないですね。
まず、体を鍛え、心は後から……ということなのかな?
もちろん、素晴らしいダンサー達がたくさん輩出されていることは間違いないのだけど……

リーの心がどういう風に、身体についていったのか…ということは、描かれていませんが2時間ほどの映画ではそれも仕方がないことでしょう。
あるダンサーの物語、というよりは自由を求めた一人の中国人青年の祖国との葛藤の物語、かな。

改革開放路線に転換した中国にとっては、皮肉なことにリーはいい宣伝材料だったかもしれません。
でも、それ故に特別な計らいで『奇跡』が実現したのだろう。

ラストシーン、もう2度と会うこともないと思っていた人との再会は見ていて胸が詰まる。
その人のために、彼が土埃の舞う中踊って見せたダンスも、他のダンスシーンのように華麗ではないけど、とても美しいものでした。

そうそう、数々のダンスシーンも見どころの一つです。
ドン・キホーテ、白鳥の湖、春の祭典などなど。
リーを演じたツァオ・チーの踊りは本当に素晴らしい。
バレエ好きもそうでない方も、ぜひ。
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