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私が観たり、聴いたりしたものの感想と日常のしょうもないことをウダウダと…
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プロフィール
HN:
赤姫
性別:
女性
趣味:
映画・演劇・音楽鑑賞
自己紹介:
関西在住。生まれ育ちも関西のコテコテ(?)関西人。
洋画・洋楽・歌舞伎で育ったため(?)、ちょっと感覚がヘンかも……
野球好き。ご贔屓はロッテとやっぱり阪神。
別名(まーちゃん)で時々よそ様に出没。

赤姫とは…歌舞伎に出て来る典型的なお姫様。たいてい真っ赤な着物を着ていて、キラキラとした大きな銀の花櫛を鬘につけ、振る舞いもとても可愛いらしい。
子ども時代の私の憧れでありました。
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舞台は近未来。
地球のエネルギーは不足し、より効率のよい、クリーンなエネルギーを求めて月にたどり着いた。
その新たなエネルギー源ヘリウム3を採掘して地球へ送るという仕事のため、月へ派遣されるのはたった一人。
宇宙飛行士のサム・ベルは世界最大の燃料生産会社ルナ産業と3年契約を交わし、月へ赴任した。
以来、彼は月面基地「サラン」を拠点として、人工知能を搭載したロボット、ガーティを相棒に月面での作業に取り組むことになった。
また唯一の慰めだったTV電話での妻との会話も衛星事故でリアルタイムによる交信が不能になり、今では孤独感とも格闘していた。
しかし、その苦痛に耐える任期もあと残り2週間となった時、月面車での作業中に事故を起こしてしまう。

彼は診療室で目覚めるが……

まだ、この映画をご覧になっていない、そしてご覧になるつもりの方、面白さをほんの少しでも減らしたくない方は、ここで読むのをお止めください。
私ゃ、口(指?)が軽いんで;;

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

ホンマに読むんどすな?

では、

診療室で目を覚ました彼に、ガーティが声をかける。
「君は事故にあったんだ、覚えてる?」
この、詳細を明らかにしない台詞によるミスリードが脚本のミソと見た。
ここで、私達はここに寝ているサムは、さっきまで私たちが見ていた、あと二週間で帰れるっていうのに、事故に遭ってしまった不運なサムだと思う。
寝ているサムは、ガーティに脳に影響がなかったか調べるためと色々なテストを受けさせられる。
が、嫌気がさしたサムは、ふらふらとベッドから起きあがり、まるで生まれたての仔牛みたいな覚束ない足取りで基地内を歩き始める。
と、ガーティと誰かの話声を耳にする、誰かと通信しているようだ。
サムの気配に気がついたガーティは、さっと振り向き言った「報告用の録音をしていたんだ、ライヴ通信は出来なくなってるからね」。
まだちゃんと動けないのに、サムはどうしても表に出たい様子、ついには基地のパイプを壊し、点検のためと外に出る。
そして彼が向かうのは、月面車で起こした事故の現場、覗くと月面車の中には人影が……
その人物を連れ帰るサム。
診療室のベッドに寝かせると、連れ帰った男は、連れてきたサムにそっくり。
そして、あぁそう、この傷は……
と、私達は気付くのですが、

ちょっと、いいですか。
SF好きならここで気付く、そうでなくても複数いることは、あちこちの紹介記事で分かってしまっている。
そこで、疑問が…新しい方のサムは、恐らくクローンだ。
クローンは記憶や知識まではコピーできない、それで後から移植する(といっても、頭かち割って植え付けるのではなさそうですが)と思われるのだが、何故彼は事故を起こした月面車にたどり着いたのか?
どこまでの記憶を移植するのか?
基地に来てからの記憶も移植しちゃったら、矛盾が生じてくるでしょう?
それに、あとからガーティが説明してくれるが、新しいサムにとっての「事故」は古い方のサムが契約満了まであと二週間で起こした「事故」とは異なっている。
『サム』には、目覚める前の出来事が設定されているのだ。
誰にも等しく。

初めは妙な気分で(そりゃそうだ)話もし辛く、分かり合えそうもなかった二人だが、時間が経つにつれて関係は変化していく。
新しい方のサムは、何でだか異常に冷静で、古い方よりも何故だか色々知っているし、分かっている様子(これも妙だね)。
古い方のサムは、事故に遭うちょっと前から体調に異変を感じていたが、それはどんどん酷くなる。
ちょっとしたことで血を流したり、高い熱を出したり、血を吐いたり。
ここで、私達と彼(ら)は、3年という契約期間の意味を知る。

奇しくも9と同じ『自分は何者か』というテーマに行きついてしまった。
誰にとっても、正解の見えないこのテーマは、彼らにとっては、更に深刻かもしれない。
自分が、たった一人ではないとしたら?同じ存在が無数にいるとしたら?自分は何者でもないかもしれないとしたら?
広い広い宇宙空間で、人間が向かうところは、結局自分の内側なのかもしれない。

新しい方のサムは、古い方のサムを何とかしてやろうと
そして、古い方のサムは、新しい方のサムを何とかしてやろうと
二人は後戻りのできない決断をする。
この二人にとってのお互いの存在って何だろう?とも思う。
自分だけど、目の前にいて自分で触れられる他人のような自分。

自分の存在意義とか、雇う側の倫理観とか、人と機械の共存とか、そして、思いやりについて考える、そんな映画。

ここで、細かいけど残念だったこと。
サムのTATOOは消しといた方がよかったね。
こんなに経費節減にがんばってる会社なのに、そんな手間をかけるとは思えない。
クローンしたからって、後天的な要素はコピーできないでしょ?
ファンデで塗りつぶせばよかったのに。
悪徳企業は日系から韓国系になったらしい、こりゃ~もう、斜陽ってことですかね、日本は。

ところで、普通の人って普通に独り言は言わないのですか?
うぅむ、ビックリ(@_@;)
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えっ、えっ
ってことは、クローンと入れ替わる前に必ず事故に会うってこと?

やっぱ、「韓国、悪徳企業」って思ったでしょ?でも本当は、監督さんの彼女が韓国人だっただけで「深読みだ」って言われたよ、あたしゃ。
chuchu 2010/05/25(Tue)00:07:55 編集
Re:えっ、えっ
>ってことは、クローンと入れ替わる前に必ず事故に会うってこと?

それは、古い方が?
じゃなくて、新しい方の記憶に植え付けるみたいです。
解凍(コールドスリープだろうから)されて、ベッドに寝かされてて、身体が動かないことの理由として、「到着した時に宇宙船が事故に遭ったんだよ。」
と、ガーティが説明するのがお決まりのようです。
で、正常かどうか、つまり使い物になるかどうかをテストするのに、頭を打っているから脳に影響がないか調べると言って、あのカードテストみたいなのをさせられるみたいです。
古い方は、大体は順調に仕事を終えて、お役御免になるのでしょ。

「韓国、悪徳企業」というか、ブレードランナーで日系企業がしてた役割が韓国の企業に振られるようになったんだな~と。
今、周りを侵食しつつある、自分たちとはちょっと異質な物、で(経済的にとか)脅威となり得る物の象徴かな~と思いました。
彼女が韓国人だったから、っていうだけだったら、ちょっと残念な人ですね。
【2010/05/26 17:25】
すごい!
そうか!新しい方はそういう風にプログラムされてるのか。すごいな~赤姫さん。

古い方は、具合悪くなって、緊急に地球に帰れる装置に乗ると、毒ガスが出て殺されるんだよ。どのシーンだったかなあ、そういう描写があった。
chuchu 2010/05/28(Fri)03:00:20 編集
そうすか?
プログラムされてるというか、朦朧としている状態でガーティに言いくるめられるという方が正しいかも;;

『お役御免』ていうのは、まぁ廃棄処分てことだったんですけど、オブラートにくるみ過ぎました?
毒ガスなのかな~?
また、ちょっと眠らせて宇宙に放り出せば確実に死んじゃうけど。
漂ってて発見されたら困るもんね。
だとすると、跡形もなく薬品とかで処理されちゃうのかなぁ……
て考えると、なかなか怖いですね。
【2010/05/31 17:18】
はっきりと
すごくハッキリと、アレに乗ると毒ガスが出て殺されるんだ!って超納得していたんんだけど、「なんでか」って聞かれたらわかんない・・・
chuchu 2010/06/04(Fri)00:18:02 編集
うん
何かね。
プシューッて出てるシーンがありました。
箱の中で。
あれを冷気ととるか毒ガスととるかの違いじゃないですか。
【2010/06/07 17:46】
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