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私が観たり、聴いたりしたものの感想と日常のしょうもないことをウダウダと…
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プロフィール
HN:
赤姫
性別:
女性
趣味:
映画・演劇・音楽鑑賞
自己紹介:
関西在住。生まれ育ちも関西のコテコテ(?)関西人。
洋画・洋楽・歌舞伎で育ったため(?)、ちょっと感覚がヘンかも……
野球好き。ご贔屓はロッテとやっぱり阪神。
別名(まーちゃん)で時々よそ様に出没。

赤姫とは…歌舞伎に出て来る典型的なお姫様。たいてい真っ赤な着物を着ていて、キラキラとした大きな銀の花櫛を鬘につけ、振る舞いもとても可愛いらしい。
子ども時代の私の憧れでありました。
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ルナは航空機の客室乗務員。
恋人アマルと同棲中で、充実した毎日を送っている。
が、実は二人ともボスニア紛争の辛い記憶を抱えている。
二人は子どもを望んでいるが、このままの状態では難しいと、人工授精を薦められる。
そんなある日、アマルは勤務中の飲酒が発覚し、半年の停職処分とセラピーを受けるよう言い渡される。
その頃、厳格なイスラム教徒となったかつての戦友と出会う。
そして、仕事を世話されたと言い、ルナが止めるのも聞かずに出かけていく。
しばらくしてルナがアマルを訪ねると、彼は別人のように信仰にのめり込んでいた。
ルナは急速にアマルとの溝が深まっていくことに、悩み苦しむ。

そして、思いがけない妊娠を告げられたルナ。
彼女の決断は……?

この監督の前作であり、長編第一作でもある『サラエボの花』がとてもよかったので、観に行ってきました。
予想を裏切るオープニングにビックリ(@_@;)
ラップ調というか、クラブで流れているような激し目の音楽とともに幕が開きます。
現代のサラエボの街であったり、ナイトライフ(クラブとか夜遊びスポット?)みたいなのって、想像したことなかったのですが、考えてみればどこの都会もあまり変わりがなくて当たり前ですね。
世界はホントに狭くなっているのだから。
さて、ルナとアマルは本当に愛し合っているようでやたらとヤッています。
ここらあたり、ちょっとうんざりしちゃうんですが……;;
まぁ、その後の変化をより際立たせるために必要だったのだろう。
でも、ちょっとゲンナリ(~_~;)
アマルはもと兵士で同じく兵士だった弟を紛争で亡くしています。
そうした悪夢から逃れるために、アルコールに依存するようになったのだろう。
勤務中しかも、航空管制官という人命にかかわるような仕事をしているにもかかわらず、飲んじゃうという……
繊細というか弱いところのある人なんだね。
セラピーに行っても「変なヤツばかりだ。自分も変になる。」とか言いだす。
自分を客観視したり、我慢してみたりということが苦手らしい。
そんな彼が、信仰にのめり込んで行く。
アルコールに溺れるのと同じ、依存するのがアルコールから宗教に変わっただけのように思える。
紛争の悪夢から逃れられない彼に、アルコールは一時の忘却をもたらしてはくれたが、解決してくれなかった。
だが、信仰は「不信心さが、故郷を追われるような悲劇を招いたのだ」という答えを彼にくれたのだ。
ルナの祖母の家で犠牲祭の祝いの席、人々の不信心を責めるアマルにルナは埋められない溝を感じたのじゃないだろうか?
恋人の家族に向かっていきなり説教を始めるなんて、無礼にも程がある、ってもんでしょ?
だんだん深くなっていく二人の溝。
それでも、予定通り人口受精を受けようと二人は病院に行くのだが、寸前でルナは拒絶してしまう。
そのことに「(結婚前の)罪の子だから、よかった」というアマル。
しかし、しばらくしてナイトクラブで倒れたルナの妊娠が発覚する。
アマルにそのことを告げるが、産むかどうか迷っていると言うルナ。
ラストシーン、同僚と笑顔を浮かべているルナの決断は、まぁ多分そうだと思うんだけど、はっきりとは描かれていない。
この前に、彼女が紛争で失った家を見に行くシーンがある。
ルナの祖母はもう一度家を見たいと言いながら、奪ったヤツらに会うのが耐えられないから行かないと言う。
彼女にも同じ気持ちがあったと思うのだが、ある日勇気を出して見に行くのだ。
庭には祖母が育てた薔薇が咲いていた。
思わず泣き崩れるルナを見て少女が問う。
「どうして泣いてるの?」
同行した友人が「自分の家だからよ」と言うと、「私の家よ。住んでるんだもん。」と少女は言った。
紛争を知らない、幼い少女。
その瞳と向き合うルナは痛々しく美しい。
そして、ラストシーンの彼女の笑顔に私達は確信する。
彼女は、明るい未来を見ていることを。

アマルは……
私は、不寛容な宗教って受けつけないので、どちらかと言うとルナの気持ちの方が分かるのですが……
まぁ、弱い人なんだよね。
いつも何かに救いを求めている。
もちろん、宗教に救いを求めちゃいけない訳ではないのだけど、他者に対して厳し過ぎると言うか……。
自分が信じるのは勝手だけど、人に押し付けるのって違うと思うんだ。
でも、こういう人たちは言うんでしょ?
正しい道に導くんだとか何とか。
他者を許せない信仰や宗教って何か違う気がする。

何かちょっと、難しいな~
映画としては『サラエボの花』の方が分かりやすくていいかも。
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イタリア、南トスカーナ地方の小さな村で、本物と贋作についての著作を発表したジェームズの講演が行われる。
それを1人の女が息子を連れて聞きに来ていた。
が、息子に強請られて渋々中座する彼女は講演の主催者にメモを渡した。

女が経営するギャラリーをジェームズが訪れる。
外でコーヒーでも飲みたいというジェームズだが、あいにくの日曜日で店は閉まっている。
コーヒーを飲みがてら「面白い場所へ連れ行ってあげる」と誘う女。
「9時の列車に間に合うように戻る」という条件で、二人はドライブに出かける。
美術館を訪れ、カフェに立ち寄る。
ジェームスが電話に出るため外に出た時、女主人に夫婦と間違われたことをきっかけに、結婚15年目の夫婦を演じ始める。
初めは中睦まじい夫婦、しかしだんだんと二人の会話は口げんかのようになっていく。
食事のためにレストランに入るが、二人の仲は修正出来ない。
いったん距離を置き、許し合い修正出来たかと思うと、また一波乱。
女は突然「15年前の結婚式の夜に泊まった」と言い、近くの安ホテルを訪れる。
“15年前に泊まった部屋”に通され、なおも当時のことを懐かしく話し続ける女。
男は告げる。
「言った筈だ、9時までに戻る」

面白かった!
やっぱり、キアロスタミはいいですね。
ジュリエット・ビノシュを我慢してよかった(^_^)
ラヴ・ストーリーという宣伝文句をあちこちで見ますが、それは違うやろ…と。
たった1日で、崩壊していく夫婦の何年にもわたる歴史を見たような。
そして、この映画、後から後から疑問が湧いてくる。

女は、講演会場で関係者席に座る。
これは、ほぼ席が埋まったせいか…とも思えるが、主催の男性も咎めないし、気軽に話す様子は知り合いのようにも思えて、女はこの席に座るべき人間だったように感じられる。
後日、女の店を訪ねてきた作家。
わざわざ訪ねてくるのだから、やっぱり一般客ではないのでは?
そして、ドライブ。
彼の著作や考えについて、はたまた妹の話まで議論する二人。
このシーン、観客は二人を正面から見ているという形が結構な時間続くのだが、フロントガラスに映り込む景色などもあって、飽きさせない。
カフェで夫婦に間違われたことをきっかけに始まったゲーム。
男も戸惑うこともなくさらりと受けてしまう。
どこまでも、ただ演じているのか?
それとも、何%かの真実があるのか?
それとも、ひょっとしたら何もかも真実なのか?
例えば
男が5年前にホテルの窓から見たという母親と息子の話をする。
母親は息子を気にするが歩調を緩めることもなく、息子もまた追いつこうとしない、という話。
この話を聞くと女はふいに涙を浮かべる。
そして、それは自分のことだというのだ。
「知らなかった」と謝る男。
この場面一つにしても選択肢はいっぱいある。
1)本当に男が偶然目撃した親子が女と息子だった
2)男が話した親子は赤の他人だが、女は自分のことだと言った
3)実は、男は話の親子が彼女と息子だと知っていてわざと知らない風に話した
4)そんな親子は存在しない
まだまだ他にも考えられる筈だ。
一事が万事この調子なのだ。
だから、見ている時は例えば1番だろう、と思っていても後から後から、自分の考えが疑わしく思えてくる。
ラストシーン。
ホテルのベッドに横たわる女を置き去りにして、鏡を覗き込む男。
彼が、15年前の思い出の部屋から列車に間に合うように立ち去ったのか、女のもとに戻ったのか、その答えも見る側に委ねられている。
と、思う。

分からないことを楽しめる人には最高の映画。
繰り返し、スルメのように楽しめる。
が、ハッキリしないのは嫌い!という方にはおススメしない。
重い腎臓病を患うブンミは自らの死期を悟り、亡き妻の妹ジェンを自宅に招く。
そして、親戚のトンも料理の腕を振るうためにブンミの家にやって来る。
ブンミとジェン、トンが夕食のテーブルを囲んでいると、19年前に亡くなったブンミの妻フエイが現われる。
そして、数年前に行方不明になったブンミの息子ブンソンも全く違った姿になって現れる。
幽霊や精霊たちはブンミの死に惹きつけられて集まったようだ。
ブンミはジェンに、農場を継ぐよう頼むが、農場暮らしの経験のないジェンは渋る。
自分の病気を、共産兵や農場の虫を殺したカルマだと言うブンミ。
やがて、最期のときが訪れる。
ジェンに遺品を渡し、ブンミはフエイ、ジェン、トンとともに森の洞窟に入っていく……

ずっと見たいな~と思ってたんですけど、やっと公開されましたね。
いや~
何でしょう、これは。
何かね、「何か分からんけど、エラいもん見たわ~;;」って、感じです。
何て言うか、自由自在と言いますか、自由奔放と言いますか。
あの王女様はどこにリンクさせたら……?
とか、色々疑問はありますが、何と言っても死んだ奥さんの幽霊にも声以外には面影のない息子にも誰も驚き過ぎることなく受け入れちゃうところが、スゴすぎます(^_^;)
「輪廻」という概念が割と身近な東洋人には、まだ分かりやすいかも…と思うのですが、どう言ったらいいのか分からない;;

画面は鬱蒼とした森が映し出されることが多く、森の中も静かなようで虫や鳥の声で賑やかでもあり。
何だか自分もどこかへ連れていかれそうな気分になります。

上手く言葉に出来ないけど、何かが残る映画。
残ったものが何かは、多分、死ぬ頃分かるのかもしれない。
仲むつまじい未婚のカップル、バートとヴェローナは、思いがけず子どもを授かる。
彼女が妊娠6か月を迎えた頃、バートの両親がベルギーに移住すると言いだす。
彼らが住む町にわざわざ引っ越してきたのに!
ヴェローナの両親は既に亡くなっている。
ふと、ヴェローナは考え始める。
自分達は30代も半ばだというのに生活基盤が何ひとつ築けていないと……。
生まれてくるわが子のため、幸せな家庭を築ける場所を求めて二人は各地の友人を訪ねる旅に出る。

結局3本とも見ちゃった、DDP(監督主義プロジェクト)。
どれも、まぁ小品というべき映画だと思うのですが、大手のシネコンにかかるロードショー映画より面白かったかも。
(あくまで個人の感想です。)

さて、この映画の主役二人、見たことある気もするけどよく分からないな~
という感じの俳優さんをキャスティングしたのも上手いなと思う。
やっぱり、スター俳優だと何か先入観があるやん?

孫がもうすぐ生まれるっていうのに、その顔も見ないで外国に移住するという変わり者の両親の縛りが無くなったので、二人は新天地を求めて旅をする。
よりよい場所へ。
そして、素晴らしい家庭を築くために。
ヴェローナの元上司の家庭はこのあけすけで口の悪い元上司のせいでかなり壊れているよう、に傍目には見える。
彼女自身も、何度も家を出ようと思ったけど結婚式にかかった費用を考えると……という理由で分かれないと言う始末。
それから、ヴェローナの妹のところに立ち寄り、パートのいとこ、じゃないんだけどいとこと呼び合う大学の教授だか准教授の元へ。
何にハマったせいなのか、乳母車を忌み嫌う夫婦。
説教じみた会話に辟易した二人は、“仕返し”をしてこの家を後にする。
大学時代の友人をモントリオールに訪ね、高級住宅地で養子達に囲まれ幸せそうな夫婦を見て、ここに住もうと思うものの、その陰にある夫婦の苦悩を見てしまう。
そして、パートの兄からの緊急の電話。
妻が出ていった。
一人娘を抱えて、途方に暮れる兄の姿。

兄や姪のことを思い怒りを抱き、また、自分も捨てられる日が来るのではないかと不安にかられるパート。
世の中は不公平に出来ている。
と、ヴェローナは言う。
子どもを望んでもどうしても授からない人もいるし、子どもを捨ててしまう親もいる。

二人は、どの夫婦も破綻していると思ったのかもしれないけど、幸福そうに見えても裏側に不幸があるように、破綻していると思えた家庭にも幸福な瞬間があるのではないかと思う。
二人は、他の家庭を見ることで自分達の絆を深めていったのだと思うし、本当に必要なもの、幸せの意味に気付いたのだと思う。

結局のところ、二人はチルチルとミチルなんだよね。
探し求めた青い鳥は、本当はお家にいました。
ってこと。
幸せなんてものは、道端の石ころと同じ。
気づけるか、気づけないか、なのだろう。

ま、こんなこと書いてても、全然気づけないんですけど(^_^;)
この二人より、もっと生活の基盤もないですし。
今、一応、住むところはあるけど、ヴェローナによると生活の基盤は“どう生きるか”ってことらしいから、そりゃ~全然ないな(~_~;)
エリザベス・テイラーが亡くなりましたね。
享年79歳。
好き嫌いを言うと、まぁちょっと難しいところですけど(^_^;)
あの、アメジスト色の瞳を美しいと思わない人はいないでしょう。
とにかく何もかも“華やか”な女優さんで“銀幕の女王”という名に相応しい人だったと思います。
晩年は、病気の話題が多かった記憶があるので、かなり大変だったんじゃないのかな。
キレイだった人って後々大変やな…と思わされる人でもありました。
が、銀幕の彼女の美しさは語り継がれることでしょう。
ジェーン・ラッセルの時も思ったけど、こういう見る側にため息を吐かせるような女優さんは、もう出てこないのかな~?

Liz
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