私が観たり、聴いたりしたものの感想と日常のしょうもないことをウダウダと…
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オモシロモノ
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プロフィール
HN:
赤姫
性別:
女性
趣味:
映画・演劇・音楽鑑賞
自己紹介:
関西在住。生まれ育ちも関西のコテコテ(?)関西人。
洋画・洋楽・歌舞伎で育ったため(?)、ちょっと感覚がヘンかも……
野球好き。ご贔屓はロッテとやっぱり阪神。
別名(まーちゃん)で時々よそ様に出没。
赤姫とは…歌舞伎に出て来る典型的なお姫様。たいてい真っ赤な着物を着ていて、キラキラとした大きな銀の花櫛を鬘につけ、振る舞いもとても可愛いらしい。
子ども時代の私の憧れでありました。
洋画・洋楽・歌舞伎で育ったため(?)、ちょっと感覚がヘンかも……
野球好き。ご贔屓はロッテとやっぱり阪神。
別名(まーちゃん)で時々よそ様に出没。
赤姫とは…歌舞伎に出て来る典型的なお姫様。たいてい真っ赤な着物を着ていて、キラキラとした大きな銀の花櫛を鬘につけ、振る舞いもとても可愛いらしい。
子ども時代の私の憧れでありました。
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かうんたー
数え始め 2006/11/14
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12歳の少年オスカーは、ストックホルム郊外の小さな町で集合住宅に母親と2人暮らし。
時々は、今は離れて暮らしている父親の家に泊まったりもする。
彼は同級生からイジメを受けていたが、誰も気づいてはくれず、また、彼もそのことを誰にも告げられずにいた。
彼に出来るのは、夜の中庭で木を相手に復讐する自分を演じてみることだけ。
そんなある晩、オスカーは謎めいた少女と出会う。
オスカーの家の隣に父親と引越してきたばかりだという、彼女の名はエリ。
同じ12歳だというエリと毎晩のように会うようになり、オスカーは次第に心惹かれていく。
その頃、町では残忍な殺人事件が起こり、住民の間に不安が広がっていた。
そして、ある日オスカーはエリの秘密を知ってしまう……
えっとですね。
ここから、ネタバレなど一切気にせず書きますので、ご覧になっていない方はご承知おきください。
そもそもは、原作について先にちょっと調べてしまった私がいけないのかもしれないのですけど……
タイトルにもある通り、エリはもう200年も生きている。
「ヴァンパイアなの?」と訊かれて、「確かに、人の血を飲んで生きている」と告げるエリ。
人間の少年とヴァンパイアの少女の恋物語なのか?
それも、ちょっと違う気がする。
オスカーの孤独。
エリの孤独。
それは、同じではないけれど、二人の心の底には『誰かに受け入れて欲しい』という願いが潜んでいる。
ゴマカシなしのありのままの自分を。
そんなこと、普通の人間でもなかなか難しいけれど。
自分の気持ちを『恋』だと思うオスカー。
それは美しく神秘的なエリへの憧れでもあり、同胞愛でもあるかもしれない。
エリの口から幾度か語られる「女の子じゃない」という言葉の意味。
では、何者なのか?
「女の子じゃない」とエリは言うが「男の子だ」とも言わない。
さて、『ボカシ』です。
オスカーが、血で汚れたエリにお風呂を貸してあげて、母親の服を着るよう勧めます。
そこで、彼が覗いたもの。
これは、やっぱりね、『ボカシ』(というにはあれは汚いね。絵を壊し過ぎる。本当にぼかせば、まだよかったのに…)をかけてはいけなかったと思う。
私達はオスカーと同じように、エリの姿に驚き、しかしそれでもエリを受け入れ、愛する決意を固めねばならなかったのだと思う。
このシーンのために、ずっと言葉で表現することが省かれてきたのだと思うので、これを映倫がやったのだとしたら、やっぱり大バカだと思う。
多分、ワイセツだというよりも残忍だと思ったのかもしれない。
だけど、この衝撃は、この身で受け止めなければいけなかったのだと思うのだ。
私が言葉から察することが出来たのは、偶然手に入れた予備知識があったからなので、そうでない人にどんな風に伝わるのかな…と、気になったりもする。
まぁ、解釈は人それぞれなのだけど、材料を隠すのは反則だろう。
色んなことがはっきりとは語られないが、これは、オスカーの父親の所に訪ねて来た男は十中八九、彼氏だな。雰囲気だけど。
というようなレベルじゃないのである。
話の根幹にかかわることじゃないのか?
女の子じゃないし
男の子でもない
人の血がないと生きられない
この先も成長しない
きみが死んでも生き続ける
それでも、受け入れてくれる?
と言う、エリに答えなければいけないのだ。
ま、怒りはコレくらいにして
北欧の白い景色、それに溶け込むようなブロンドが美しいオスカー
その景色から浮き立つような黒髪のエリ
そして、真っ赤な血
残忍なシーンも数々あるのだが、不思議に静かで美しい。
最初は、オスカーを拒んでいたエリも次第に彼に惹かれていく。
オスカーのガッカリした顔が辛くて、食べられもしないキャンディーを口に運んだり。
二人はお互いを求めていたのだ。
それが、「恋」だとか「愛」だとか呼ばれるものかどうかは別として。
光に溢れたラストシーンの幸福感は不思議な程だが、お互いを見つけた二人に私達もホッと胸をなでおろすのだろう。
これから続く旅は過酷で光に溢れていないと知っていても。
全然違うんだけど、鉄郎とメーテルを思い出した。
少年は美しい人と出会い、成長し、やがて別れの時が来る。
そして、美しい人は、また旅に出て新たな少年と出会うのだ。
そんなことがグルグルと行われてきたのだ、きっと。
そして、これからも続いていくのだグルグルと。
メーテルは、とっても辛いって言ってたよね……
時々は、今は離れて暮らしている父親の家に泊まったりもする。
彼は同級生からイジメを受けていたが、誰も気づいてはくれず、また、彼もそのことを誰にも告げられずにいた。
彼に出来るのは、夜の中庭で木を相手に復讐する自分を演じてみることだけ。
そんなある晩、オスカーは謎めいた少女と出会う。
オスカーの家の隣に父親と引越してきたばかりだという、彼女の名はエリ。
同じ12歳だというエリと毎晩のように会うようになり、オスカーは次第に心惹かれていく。
その頃、町では残忍な殺人事件が起こり、住民の間に不安が広がっていた。
そして、ある日オスカーはエリの秘密を知ってしまう……
えっとですね。
ここから、ネタバレなど一切気にせず書きますので、ご覧になっていない方はご承知おきください。
そもそもは、原作について先にちょっと調べてしまった私がいけないのかもしれないのですけど……
タイトルにもある通り、エリはもう200年も生きている。
「ヴァンパイアなの?」と訊かれて、「確かに、人の血を飲んで生きている」と告げるエリ。
人間の少年とヴァンパイアの少女の恋物語なのか?
それも、ちょっと違う気がする。
オスカーの孤独。
エリの孤独。
それは、同じではないけれど、二人の心の底には『誰かに受け入れて欲しい』という願いが潜んでいる。
ゴマカシなしのありのままの自分を。
そんなこと、普通の人間でもなかなか難しいけれど。
自分の気持ちを『恋』だと思うオスカー。
それは美しく神秘的なエリへの憧れでもあり、同胞愛でもあるかもしれない。
エリの口から幾度か語られる「女の子じゃない」という言葉の意味。
では、何者なのか?
「女の子じゃない」とエリは言うが「男の子だ」とも言わない。
さて、『ボカシ』です。
オスカーが、血で汚れたエリにお風呂を貸してあげて、母親の服を着るよう勧めます。
そこで、彼が覗いたもの。
これは、やっぱりね、『ボカシ』(というにはあれは汚いね。絵を壊し過ぎる。本当にぼかせば、まだよかったのに…)をかけてはいけなかったと思う。
私達はオスカーと同じように、エリの姿に驚き、しかしそれでもエリを受け入れ、愛する決意を固めねばならなかったのだと思う。
このシーンのために、ずっと言葉で表現することが省かれてきたのだと思うので、これを映倫がやったのだとしたら、やっぱり大バカだと思う。
多分、ワイセツだというよりも残忍だと思ったのかもしれない。
だけど、この衝撃は、この身で受け止めなければいけなかったのだと思うのだ。
私が言葉から察することが出来たのは、偶然手に入れた予備知識があったからなので、そうでない人にどんな風に伝わるのかな…と、気になったりもする。
まぁ、解釈は人それぞれなのだけど、材料を隠すのは反則だろう。
色んなことがはっきりとは語られないが、これは、オスカーの父親の所に訪ねて来た男は十中八九、彼氏だな。雰囲気だけど。
というようなレベルじゃないのである。
話の根幹にかかわることじゃないのか?
女の子じゃないし
男の子でもない
人の血がないと生きられない
この先も成長しない
きみが死んでも生き続ける
それでも、受け入れてくれる?
と言う、エリに答えなければいけないのだ。
ま、怒りはコレくらいにして
北欧の白い景色、それに溶け込むようなブロンドが美しいオスカー
その景色から浮き立つような黒髪のエリ
そして、真っ赤な血
残忍なシーンも数々あるのだが、不思議に静かで美しい。
最初は、オスカーを拒んでいたエリも次第に彼に惹かれていく。
オスカーのガッカリした顔が辛くて、食べられもしないキャンディーを口に運んだり。
二人はお互いを求めていたのだ。
それが、「恋」だとか「愛」だとか呼ばれるものかどうかは別として。
光に溢れたラストシーンの幸福感は不思議な程だが、お互いを見つけた二人に私達もホッと胸をなでおろすのだろう。
これから続く旅は過酷で光に溢れていないと知っていても。
全然違うんだけど、鉄郎とメーテルを思い出した。
少年は美しい人と出会い、成長し、やがて別れの時が来る。
そして、美しい人は、また旅に出て新たな少年と出会うのだ。
そんなことがグルグルと行われてきたのだ、きっと。
そして、これからも続いていくのだグルグルと。
メーテルは、とっても辛いって言ってたよね……
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ミシガン州の地方紙の記者ボブは、退屈ながらも自分の人生に満足していた。
地元に住む自称“超能力者”の取材などというバカげた仕事も妻のためを思えば平気だった。
が、ある日彼の妻は編集長の元へと走り、順調だった彼の人生は音を立てて崩れた。
ボブは妻を見返そうと、戦争が始まったばかりのイラクでの取材を志願する。
クウェート。
イラクへの入国待ちでホテルに滞在していたボブは、レストランでセールスマンらしき米国人と知り合う。
ふと、その男の名札を見た時、記憶が甦った。
“リン・キャシディ”
地元の超能力者は、彼の有能さをボブに語っていたのだ!
最初は警戒していたリンだが、ボブの出現は必然だと感じ、米軍の“ジェダイ計画”から生まれた超能力部隊=“新地球軍”のことを打ち明ける。
共にイラクへ旅するボブとリン。
道中で語られる“超能力部隊”の話は驚くべきものだった。
ベトナム戦争で啓示を受け、帰還したビル・ジャンゴの修行の日々。
その経験から彼が記した“新地球軍マニュアル”。
そして、それに基づく“新地球軍”の設立。
この超極秘特殊部隊でリンは愛と平和の精神に基づき、新たな能力を開花させることを学んだのだった。
しかし、そんな日々も長くは続かなかった。
彼の才能に嫉妬したラリー・フーパーによって、ビルは追放されてしまう。
精神的な支柱を失った新地球軍は、動物を使った殺傷実験を行うように……
リンは心に傷を抱え、軍を去る。
見つめるだけでヤギを殺したという伝説を残して…。
そんな信じがたい話をしながら進む、リンとボブの旅は波乱の連続。
あまりの危機の連続に、最初のうちはついて来たことを後悔していたボブも、リンの信じられない行動と話にしだいに魅せらいく。
そして、旅のゴールには、さらに信じられないような事実が待ち受けていた!
『瞳の奥~』を観た時に、こっちでもいいかな~と思ってたのですが、気分ではなくて止めた映画。
いや、これ、予想外によかった。
ジョジクル見直しちゃったかも。
このキャストと、制作陣を集めたのも彼の人望のなせる技でしょうか?
あまりにもバカバカしいけど、それでも“新地球軍”の兵士たちの目指したラブ&ピース作戦?が、成功してたら世界はちょっと変わってたかもね。
と思ったり。
戦力としての超能力研究な訳ですが、それを戦争を防ぐという方向に使おうとしたところが、予想外でありヒッピー的であり、ベトナムを引きずってるな感がある訳だけど、もし、実現してたらそれはそれでスゴイかも、でしょ?
必殺技の“キラキラ眼力”も、ただ単に『眼力』なんじゃないかと思いつつ、ジョジクルにあんなに見つめられたらさすがに手が止まるかも(^_^;)
まぁ、でも、ジョジクルがユアンに『ジェダイ』について熱く語るって言うだけで、観客をグッと引き寄せることはほぼ成功。
ケビン・スペイシーもジェフ・ブリッジスも意外なと言ってはいけないほどのハマりっぷり。
最後のケビン可愛いよね~
ね~
ねぇ?
観終わると心の中には意外にも爽やかなものが残るのは、意図したのか、しなかったのか?
「バッカだべ、アメリカって!?」と言いたいのかな…と思うんだけど。
こんなに信じられるものがあるって、ちょっといいかもね、個人としては。
っていう気もちもあるんじゃないかな~?
とりあえず
何と爽やかな男たちじゃろう!
と、言っておきますわ。アホやけど(^_^;)
地元に住む自称“超能力者”の取材などというバカげた仕事も妻のためを思えば平気だった。
が、ある日彼の妻は編集長の元へと走り、順調だった彼の人生は音を立てて崩れた。
ボブは妻を見返そうと、戦争が始まったばかりのイラクでの取材を志願する。
クウェート。
イラクへの入国待ちでホテルに滞在していたボブは、レストランでセールスマンらしき米国人と知り合う。
ふと、その男の名札を見た時、記憶が甦った。
“リン・キャシディ”
地元の超能力者は、彼の有能さをボブに語っていたのだ!
最初は警戒していたリンだが、ボブの出現は必然だと感じ、米軍の“ジェダイ計画”から生まれた超能力部隊=“新地球軍”のことを打ち明ける。
共にイラクへ旅するボブとリン。
道中で語られる“超能力部隊”の話は驚くべきものだった。
ベトナム戦争で啓示を受け、帰還したビル・ジャンゴの修行の日々。
その経験から彼が記した“新地球軍マニュアル”。
そして、それに基づく“新地球軍”の設立。
この超極秘特殊部隊でリンは愛と平和の精神に基づき、新たな能力を開花させることを学んだのだった。
しかし、そんな日々も長くは続かなかった。
彼の才能に嫉妬したラリー・フーパーによって、ビルは追放されてしまう。
精神的な支柱を失った新地球軍は、動物を使った殺傷実験を行うように……
リンは心に傷を抱え、軍を去る。
見つめるだけでヤギを殺したという伝説を残して…。
そんな信じがたい話をしながら進む、リンとボブの旅は波乱の連続。
あまりの危機の連続に、最初のうちはついて来たことを後悔していたボブも、リンの信じられない行動と話にしだいに魅せらいく。
そして、旅のゴールには、さらに信じられないような事実が待ち受けていた!
『瞳の奥~』を観た時に、こっちでもいいかな~と思ってたのですが、気分ではなくて止めた映画。
いや、これ、予想外によかった。
ジョジクル見直しちゃったかも。
このキャストと、制作陣を集めたのも彼の人望のなせる技でしょうか?
あまりにもバカバカしいけど、それでも“新地球軍”の兵士たちの目指したラブ&ピース作戦?が、成功してたら世界はちょっと変わってたかもね。
と思ったり。
戦力としての超能力研究な訳ですが、それを戦争を防ぐという方向に使おうとしたところが、予想外でありヒッピー的であり、ベトナムを引きずってるな感がある訳だけど、もし、実現してたらそれはそれでスゴイかも、でしょ?
必殺技の“キラキラ眼力”も、ただ単に『眼力』なんじゃないかと思いつつ、ジョジクルにあんなに見つめられたらさすがに手が止まるかも(^_^;)
まぁ、でも、ジョジクルがユアンに『ジェダイ』について熱く語るって言うだけで、観客をグッと引き寄せることはほぼ成功。
ケビン・スペイシーもジェフ・ブリッジスも意外なと言ってはいけないほどのハマりっぷり。
最後のケビン可愛いよね~
ね~
ねぇ?
観終わると心の中には意外にも爽やかなものが残るのは、意図したのか、しなかったのか?
「バッカだべ、アメリカって!?」と言いたいのかな…と思うんだけど。
こんなに信じられるものがあるって、ちょっといいかもね、個人としては。
っていう気もちもあるんじゃないかな~?
とりあえず
何と爽やかな男たちじゃろう!
と、言っておきますわ。アホやけど(^_^;)
刑事裁判所を定年退職したベンハミン・エスポシト。
彼は、仕事も家庭もない孤独な時間を、25年前の忘れ難い殺人事件を題材に小説を書くことで埋めようと決心し、久しぶりに当時の職場を訪ねる。
彼の元上司のイレーネ・ヘイスティングスが彼を迎えた。
相変わらず美しく聡明な彼女は、今では検事に昇格し、二人の子供の母親でもあった。
1974年にブエノスアイレスで事件は起こった。
銀行員の夫リカルドと、幸せな新婚生活を送っていた23歳の女性教師リリアナが、自宅で暴行され殺害された。
現場でベンハミンは、無残な遺体を見て衝撃を受ける。
捜査を進める内、ベンハミンはある男の存在に気づく。
その男はリリアナの幼馴染で、彼女の古いアルバムの中の写真でいつも彼女を見つめていた。
ベンハミンは部下で友人のパブロと共に男の居場所を捜索する。
しかし、それは判事の指示を無視して強引に行ったことであり、事件は未解決のまま捜査を終了されることとなった。
事件から1年が経った頃、ベンハミンは駅で偶然、リカルドと再会する。
彼は仕事が終わると、毎日、曜日ごとに駅を変えて、容疑者が現れるのを待っているというのだ。
彼の深い愛情に衝撃を受けたベンハミンは、「彼の瞳を見るべきだ。あれこそ真の愛だ」とイレーネに捜査の再開を嘆願する。
とうとう、ベンハミンとパブロは容疑者の居所を突き止め、逮捕に至るのだが……。
事件当時、事務所で使っれていたタイプライターをイレーネから譲り受けたベンハミン。
タイプライターで文字を綴りながら、あの事件を振り返ると、彼女の存在が彼の中に鮮やかに甦る。
彼は過去と決別するために、事件の裏側に潜む謎と、今も変わらぬイレーネへの秘めた想いに向き合うことを決意する。
サスペンスの形をした、実はラヴストーリー。
リリアナ殺害事件は、犯人逮捕で一応解決したが、犯人は行政措置により釈放されてしまう。
軍事政権下、使えるならず者が恩赦を受けたのだ。
ベンハミンがブエノスアイレスを長らく離れていた理由。
部下で友人でもあったパブロの身に起こった悲しい出来事。
そして、ベンハミンが真の愛の姿だというリカルドの伏せられた眼差しに宿るもの。
それらが、次第に明らかになっていく。
ベンハミンは、人生の終盤を迎えても、いまだ過去に囚われ、前に踏み出せない。
だから、職を退いた今、忘れ難い出来事を小説として表現することによって、その過去を解き放ち、また過去から解放されようとしているのだ。
先に書いたように、この映画は上質のサスペンスドラマでありながら、二人の男の25年に渡る愛の物語でもある。
息詰まるような緊張感と、それをふっと緩和させるユーモア。
悲しい友情の物語や、当時の歴史的背景も窺わせる。
そして、Aの打てないタイプライターの伏線と、実は終わっていなかった25年前の事件の現在にアッと言わされる。
ラストは、ハッピーエンドでしょう、コレ。(ハッピーじゃない人も、もちろんいるけど。)
アカデミーで外国語映画賞を獲った本作。
そんなことはすっかり忘却して映画館に行ったら、予想外に混んでいてビックリ(@_@;)
見て損はない、いや、映画好きならぜひ見て欲しい映画。
頼むから、リメイクとか考えないでね、ハリウッド。
彼は、仕事も家庭もない孤独な時間を、25年前の忘れ難い殺人事件を題材に小説を書くことで埋めようと決心し、久しぶりに当時の職場を訪ねる。
彼の元上司のイレーネ・ヘイスティングスが彼を迎えた。
相変わらず美しく聡明な彼女は、今では検事に昇格し、二人の子供の母親でもあった。
1974年にブエノスアイレスで事件は起こった。
銀行員の夫リカルドと、幸せな新婚生活を送っていた23歳の女性教師リリアナが、自宅で暴行され殺害された。
現場でベンハミンは、無残な遺体を見て衝撃を受ける。
捜査を進める内、ベンハミンはある男の存在に気づく。
その男はリリアナの幼馴染で、彼女の古いアルバムの中の写真でいつも彼女を見つめていた。
ベンハミンは部下で友人のパブロと共に男の居場所を捜索する。
しかし、それは判事の指示を無視して強引に行ったことであり、事件は未解決のまま捜査を終了されることとなった。
事件から1年が経った頃、ベンハミンは駅で偶然、リカルドと再会する。
彼は仕事が終わると、毎日、曜日ごとに駅を変えて、容疑者が現れるのを待っているというのだ。
彼の深い愛情に衝撃を受けたベンハミンは、「彼の瞳を見るべきだ。あれこそ真の愛だ」とイレーネに捜査の再開を嘆願する。
とうとう、ベンハミンとパブロは容疑者の居所を突き止め、逮捕に至るのだが……。
事件当時、事務所で使っれていたタイプライターをイレーネから譲り受けたベンハミン。
タイプライターで文字を綴りながら、あの事件を振り返ると、彼女の存在が彼の中に鮮やかに甦る。
彼は過去と決別するために、事件の裏側に潜む謎と、今も変わらぬイレーネへの秘めた想いに向き合うことを決意する。
サスペンスの形をした、実はラヴストーリー。
リリアナ殺害事件は、犯人逮捕で一応解決したが、犯人は行政措置により釈放されてしまう。
軍事政権下、使えるならず者が恩赦を受けたのだ。
ベンハミンがブエノスアイレスを長らく離れていた理由。
部下で友人でもあったパブロの身に起こった悲しい出来事。
そして、ベンハミンが真の愛の姿だというリカルドの伏せられた眼差しに宿るもの。
それらが、次第に明らかになっていく。
ベンハミンは、人生の終盤を迎えても、いまだ過去に囚われ、前に踏み出せない。
だから、職を退いた今、忘れ難い出来事を小説として表現することによって、その過去を解き放ち、また過去から解放されようとしているのだ。
先に書いたように、この映画は上質のサスペンスドラマでありながら、二人の男の25年に渡る愛の物語でもある。
息詰まるような緊張感と、それをふっと緩和させるユーモア。
悲しい友情の物語や、当時の歴史的背景も窺わせる。
そして、Aの打てないタイプライターの伏線と、実は終わっていなかった25年前の事件の現在にアッと言わされる。
ラストは、ハッピーエンドでしょう、コレ。(ハッピーじゃない人も、もちろんいるけど。)
アカデミーで外国語映画賞を獲った本作。
そんなことはすっかり忘却して映画館に行ったら、予想外に混んでいてビックリ(@_@;)
見て損はない、いや、映画好きならぜひ見て欲しい映画。
頼むから、リメイクとか考えないでね、ハリウッド。
メキシコ。
カスペルは、ギャングの一員として生活を送っている。
彼には、ある秘密があった。
組織の仕事をさぼり、恋人のマルタと密会を重ねていたのだ。
しかし、そんな日々は間もなく終わりを告げる。
集会に現れたマルタを見て、すべてを悟った組織のリーダーはカスペルに罰を与え、また、マルタを襲おうとしたが、彼女は抵抗した拍子に頭をぶつけて死んでしまった。
少女サイラの元に父が戻ってきた。
アメリカからホンジュラスに強制送還されたのだ。
父は、サイラも一緒にアメリカに行き、父の新しい家族と暮らそうと言う。
サイラにとっては、あまり気乗りしない提案だったが、叔父に父と再び会えるかどうか分からないと言われ、父と叔父と共に、アメリカのニュージャージを目指す長く危険な旅に出た。
駅にたどり着いたサイラ達は、貨物列車の屋根に乗り込んだ。
屋根の上には、同じようにアメリカを目指す移民たちがひしめきあっている。
やがて列車がトナラの近くにさしかかった時、人々の間から悲鳴が上がった。
ギャング3人が、強盗目的で列車の屋根に上がって来たのだ。
それは、カスペルとその組織のリーダーのリルマゴそして、カスペルが組織に入れた少年スマイリーだった。
彼らは移民達を脅し、なけなしの金品を容赦なく強奪する。
さらにリルマゴは、泣き叫ぶサイラに銃を突きつけて暴行を加えようとした。
それを見たカスペルは、とっさに手にした鉈をリルマゴに向けて振りおろした……
組織を裏切ったカスペルは、そのまま列車に留まるしかなかった。
そんな彼に近づいていくサイラ。
ある朝、カスペルがこっそり列車を降りた時、サイラは父に黙って後を追う。
ギャングとして生きていくしかない少年達と、生まれ育った土地を離れ、豊かさを、それも保障されてもいない豊かさを求めて、危険を冒し国境を超える人々を描き、南米社会の闇の部分を私達に見せている。
そして、彼らが掴むかもしれない光を私達も共に見る。
ギャング達の身体は入れ墨でいっぱいだ。
そこには、所属する組織のシンボルが大きく刻まれる。
味方の印にもなるそれは、また、敵対する組織に見つかれば命を取られる烙印にもなる。
組織を抜けても、消えることはない。
そうして、強いもの大きいものに取り込まれていかなければ、暮らしていくのは難しいのかもしれない。
裏切りを知った仲間に命を狙われていることを承知のカスペル。
生きる当てもないから死ぬのは構わないが、その日が分からないのが困る。
そう言った彼の言葉が印象に残っている。
私とは違って、それまでの彼には多分、恋人だとか、生きる希望があったけど、もうないということなんだろうね。
それでも、お荷物でしかないサイラを守らなければという気持ちが
彼女と一緒にアメリカに渡る(渡っても、安全じゃないと思うんだけど)ということが
彼の支えになっていたかもしれない。
いよいよ川を渡ればアメリカという時、ちらりと影が見える。
カスペルはサイラに言う「何が何でも、父さんの家族を見つけて、働いて支えになるんだ」
それが、サイラが父親のために出来る唯一のことだと。
終わりを悟ったような彼の言葉が、彼女に響くのは、しばらくしてのこと。
その彼女の決断(それは、カスペルが遺した希望でもあるけど)に、光を見ろってことなんだろうなぁ……
何かね。
製作者の意図はそんなところにはないんだろうけど。
女っていやな生き物だな~
って、思わされる映画。
カスペルの恋人マルタにしても、サイラにしても、浅はかにも程があると…
マルタが自分の恋人がギャングに属してると知らなかったとは思えない、よね。
あんなデカイ入れ墨が入ってるし、その名前を知らずに暮らしているとも思えないから。
だから、何をしているかとか、訝しがる時点でちょっと足りなさ過ぎでしょ。
サイラも軽はずみ過ぎる。
助けてくれた人は、白馬の王子様みたいだよね。
それは分かる。
でも、家族を捨てて行っていいような状況かどうか、ってことだよ。
王子様といつまでも幸せに暮らすことは出来ない。
おとぎ話に続きがないのは、幸せが続かないからだ。(と、思う。シンデレラも嫁姑問題に悩んだかもしれない。)
元々保証もない旅とはいえ、更に当てのない旅を選ぶとは。
しかも、相手のことも考えない。
自分がどれだけ厄介者か、ということも。
周りを不幸に巻き込んで、シレっとして(はいないんだろうけどさ)幸せを掴もうとしているように見える。
そんなわけで
南米での生活の過酷さ、とか
少年と少女が見出そうとしたかすかな光とか
そんなことよりも、女って嫌な生き物だ!ということが、心に深く刻まれてしまったのでした。
男性の監督だからかもね。
こういう風に厄介であって欲しいのかもしれない、女という生き物は。
カスペルは、ギャングの一員として生活を送っている。
彼には、ある秘密があった。
組織の仕事をさぼり、恋人のマルタと密会を重ねていたのだ。
しかし、そんな日々は間もなく終わりを告げる。
集会に現れたマルタを見て、すべてを悟った組織のリーダーはカスペルに罰を与え、また、マルタを襲おうとしたが、彼女は抵抗した拍子に頭をぶつけて死んでしまった。
少女サイラの元に父が戻ってきた。
アメリカからホンジュラスに強制送還されたのだ。
父は、サイラも一緒にアメリカに行き、父の新しい家族と暮らそうと言う。
サイラにとっては、あまり気乗りしない提案だったが、叔父に父と再び会えるかどうか分からないと言われ、父と叔父と共に、アメリカのニュージャージを目指す長く危険な旅に出た。
駅にたどり着いたサイラ達は、貨物列車の屋根に乗り込んだ。
屋根の上には、同じようにアメリカを目指す移民たちがひしめきあっている。
やがて列車がトナラの近くにさしかかった時、人々の間から悲鳴が上がった。
ギャング3人が、強盗目的で列車の屋根に上がって来たのだ。
それは、カスペルとその組織のリーダーのリルマゴそして、カスペルが組織に入れた少年スマイリーだった。
彼らは移民達を脅し、なけなしの金品を容赦なく強奪する。
さらにリルマゴは、泣き叫ぶサイラに銃を突きつけて暴行を加えようとした。
それを見たカスペルは、とっさに手にした鉈をリルマゴに向けて振りおろした……
組織を裏切ったカスペルは、そのまま列車に留まるしかなかった。
そんな彼に近づいていくサイラ。
ある朝、カスペルがこっそり列車を降りた時、サイラは父に黙って後を追う。
ギャングとして生きていくしかない少年達と、生まれ育った土地を離れ、豊かさを、それも保障されてもいない豊かさを求めて、危険を冒し国境を超える人々を描き、南米社会の闇の部分を私達に見せている。
そして、彼らが掴むかもしれない光を私達も共に見る。
ギャング達の身体は入れ墨でいっぱいだ。
そこには、所属する組織のシンボルが大きく刻まれる。
味方の印にもなるそれは、また、敵対する組織に見つかれば命を取られる烙印にもなる。
組織を抜けても、消えることはない。
そうして、強いもの大きいものに取り込まれていかなければ、暮らしていくのは難しいのかもしれない。
裏切りを知った仲間に命を狙われていることを承知のカスペル。
生きる当てもないから死ぬのは構わないが、その日が分からないのが困る。
そう言った彼の言葉が印象に残っている。
私とは違って、それまでの彼には多分、恋人だとか、生きる希望があったけど、もうないということなんだろうね。
それでも、お荷物でしかないサイラを守らなければという気持ちが
彼女と一緒にアメリカに渡る(渡っても、安全じゃないと思うんだけど)ということが
彼の支えになっていたかもしれない。
いよいよ川を渡ればアメリカという時、ちらりと影が見える。
カスペルはサイラに言う「何が何でも、父さんの家族を見つけて、働いて支えになるんだ」
それが、サイラが父親のために出来る唯一のことだと。
終わりを悟ったような彼の言葉が、彼女に響くのは、しばらくしてのこと。
その彼女の決断(それは、カスペルが遺した希望でもあるけど)に、光を見ろってことなんだろうなぁ……
何かね。
製作者の意図はそんなところにはないんだろうけど。
女っていやな生き物だな~
って、思わされる映画。
カスペルの恋人マルタにしても、サイラにしても、浅はかにも程があると…
マルタが自分の恋人がギャングに属してると知らなかったとは思えない、よね。
あんなデカイ入れ墨が入ってるし、その名前を知らずに暮らしているとも思えないから。
だから、何をしているかとか、訝しがる時点でちょっと足りなさ過ぎでしょ。
サイラも軽はずみ過ぎる。
助けてくれた人は、白馬の王子様みたいだよね。
それは分かる。
でも、家族を捨てて行っていいような状況かどうか、ってことだよ。
王子様といつまでも幸せに暮らすことは出来ない。
おとぎ話に続きがないのは、幸せが続かないからだ。(と、思う。シンデレラも嫁姑問題に悩んだかもしれない。)
元々保証もない旅とはいえ、更に当てのない旅を選ぶとは。
しかも、相手のことも考えない。
自分がどれだけ厄介者か、ということも。
周りを不幸に巻き込んで、シレっとして(はいないんだろうけどさ)幸せを掴もうとしているように見える。
そんなわけで
南米での生活の過酷さ、とか
少年と少女が見出そうとしたかすかな光とか
そんなことよりも、女って嫌な生き物だ!ということが、心に深く刻まれてしまったのでした。
男性の監督だからかもね。
こういう風に厄介であって欲しいのかもしれない、女という生き物は。
ソウル市内を流れる漢江に飛び込んで自殺を図ったサラリーマンのキム。
彼は、目が覚めるとどこかに流れ着いていた。
死ぬことにすら失敗したマヌケな自分に失望しつつも、あそこからなら…と超高層ビルを目指して歩き出すが、周りを水に囲まれていることに気づく。
そう、彼は漢江に浮かぶ小さな無人島にいたのだ。
何とか使えるようになった携帯電話で助けを呼ぶが、全く相手にされず……
泳げないキムは自力で脱出することも出来ない。
すぐ目の前に街があるのに誰にも気付いてもらえない。
島を出たところでどうなるものでもないと、首を吊ろうとした彼を遠くから見つめる女がいた。
彼女は対岸のマンションに住んでいる。
もう3年も引きこもりの生活を送っていて、他人になりきってブログを書くことと、月の撮影が日課だ。
カメラ越しにキムの姿を見つけた彼女。
一度は忘れようとするが、それも出来ず、翌日彼が生きていることを確認してホッとする。
彼に好奇心を抱いた彼女は、キムが砂浜に書いたメッセージに応えるため、外の世界への一歩を踏み出す。
予想以上に面白かったです。
無人島に流れ着き漂流生活を送る男、キムはチョン・ジェヨンが演じています。
この人って私は『シルミド』くらいしか見たことないと思うんですけど(韓流じゃないので、私)、あの映画でもとっても良かったけど、今回もいいです。
てか、更にいい。
情けない男の無人島での奮闘ぶりを面白おかしくだけど、どこか悲しく見せてくれます。
今度はビルから飛び降りようと、岸を目指すも溺れてもがいて島に戻ってしまうキム。
死ぬ気なんだから、溺れて死んでもえぇやん。と思うのだが、怖いのはまた別の話なんだろうね。
だんだん逞しくなり、無人島での生活を楽しんでいる節まで窺えるようになるのだが、ある日見つけた物が彼を変える。
それが郷愁なのか食欲なのか分からないけど;;
人の心にはいろんなものが入り混じっているからね。
そして、そのある物は彼にとっての“希望”になる。
一方、対岸のマンションの彼女。
母親とすら顔を合わせない。
牛乳を買ってきて欲しいと頼むのすらメールだ。
そんな彼女が無人島の男=地球外生命体を見つけて変わっていく。
昼はネットの世界で生活し、夜は誰もいない月を撮影することを繰り返す毎日が、近くの島にたどり着いた地球外生命体を観察する毎日になる。
砂浜に書かれたメッセージが「HELP」から「HELLO」に変わった時、彼女は彼の呼び掛けに応えるために行動を起こす。
この返信方法が、相当アナクロで、普段の彼女の生活とのギャップがまた面白い。
絶対に出会う筈のない二人の、切なくも可笑しい、んにゃ可笑しくも切ないファンタジー。
無人島を襲う嵐や、二人が出会えるかどうかにもハラハラドキドキ。
現実的に見て、そんな所で火を焚いたりして生活してたらすぐに見つかるやろ?とか、いうのは全部横に置いといて観ましょう。
ファンタジーですから。
彼が抱えていたさまざまな問題はどうなるのか?というのも、しばし忘れましょう。
それは、これから彼が考えることですから。
彼女も、今の生活を変えられるのかどうか…ということも、彼女に任せましょう。
それも、後日談なのですから。
何よりもリアリティーを重んじるというような方は観ないでください。
行き詰った日常にため息を吐いている、そんな人は暫し二人と一緒に“奇妙な”奇跡を体験しましょう。
あ、何か食べながら観るというのは、あんまりしない方がいいかもですね~
言うだけならともかく、見せてくれなくても…まぁ、道端に落ちてるような感じのブツですけどね~(^_^;)
それにしても、韓国であんな慣習?があるとは、知らなかったです。
まだ、「休戦」なんだね。
彼は、目が覚めるとどこかに流れ着いていた。
死ぬことにすら失敗したマヌケな自分に失望しつつも、あそこからなら…と超高層ビルを目指して歩き出すが、周りを水に囲まれていることに気づく。
そう、彼は漢江に浮かぶ小さな無人島にいたのだ。
何とか使えるようになった携帯電話で助けを呼ぶが、全く相手にされず……
泳げないキムは自力で脱出することも出来ない。
すぐ目の前に街があるのに誰にも気付いてもらえない。
島を出たところでどうなるものでもないと、首を吊ろうとした彼を遠くから見つめる女がいた。
彼女は対岸のマンションに住んでいる。
もう3年も引きこもりの生活を送っていて、他人になりきってブログを書くことと、月の撮影が日課だ。
カメラ越しにキムの姿を見つけた彼女。
一度は忘れようとするが、それも出来ず、翌日彼が生きていることを確認してホッとする。
彼に好奇心を抱いた彼女は、キムが砂浜に書いたメッセージに応えるため、外の世界への一歩を踏み出す。
予想以上に面白かったです。
無人島に流れ着き漂流生活を送る男、キムはチョン・ジェヨンが演じています。
この人って私は『シルミド』くらいしか見たことないと思うんですけど(韓流じゃないので、私)、あの映画でもとっても良かったけど、今回もいいです。
てか、更にいい。
情けない男の無人島での奮闘ぶりを面白おかしくだけど、どこか悲しく見せてくれます。
今度はビルから飛び降りようと、岸を目指すも溺れてもがいて島に戻ってしまうキム。
死ぬ気なんだから、溺れて死んでもえぇやん。と思うのだが、怖いのはまた別の話なんだろうね。
だんだん逞しくなり、無人島での生活を楽しんでいる節まで窺えるようになるのだが、ある日見つけた物が彼を変える。
それが郷愁なのか食欲なのか分からないけど;;
人の心にはいろんなものが入り混じっているからね。
そして、そのある物は彼にとっての“希望”になる。
一方、対岸のマンションの彼女。
母親とすら顔を合わせない。
牛乳を買ってきて欲しいと頼むのすらメールだ。
そんな彼女が無人島の男=地球外生命体を見つけて変わっていく。
昼はネットの世界で生活し、夜は誰もいない月を撮影することを繰り返す毎日が、近くの島にたどり着いた地球外生命体を観察する毎日になる。
砂浜に書かれたメッセージが「HELP」から「HELLO」に変わった時、彼女は彼の呼び掛けに応えるために行動を起こす。
この返信方法が、相当アナクロで、普段の彼女の生活とのギャップがまた面白い。
絶対に出会う筈のない二人の、切なくも可笑しい、んにゃ可笑しくも切ないファンタジー。
無人島を襲う嵐や、二人が出会えるかどうかにもハラハラドキドキ。
現実的に見て、そんな所で火を焚いたりして生活してたらすぐに見つかるやろ?とか、いうのは全部横に置いといて観ましょう。
ファンタジーですから。
彼が抱えていたさまざまな問題はどうなるのか?というのも、しばし忘れましょう。
それは、これから彼が考えることですから。
彼女も、今の生活を変えられるのかどうか…ということも、彼女に任せましょう。
それも、後日談なのですから。
何よりもリアリティーを重んじるというような方は観ないでください。
行き詰った日常にため息を吐いている、そんな人は暫し二人と一緒に“奇妙な”奇跡を体験しましょう。
あ、何か食べながら観るというのは、あんまりしない方がいいかもですね~
言うだけならともかく、見せてくれなくても…まぁ、道端に落ちてるような感じのブツですけどね~(^_^;)
それにしても、韓国であんな慣習?があるとは、知らなかったです。
まだ、「休戦」なんだね。