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私が観たり、聴いたりしたものの感想と日常のしょうもないことをウダウダと…
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プロフィール
HN:
赤姫
性別:
女性
趣味:
映画・演劇・音楽鑑賞
自己紹介:
関西在住。生まれ育ちも関西のコテコテ(?)関西人。
洋画・洋楽・歌舞伎で育ったため(?)、ちょっと感覚がヘンかも……
野球好き。ご贔屓はロッテとやっぱり阪神。
別名(まーちゃん)で時々よそ様に出没。

赤姫とは…歌舞伎に出て来る典型的なお姫様。たいてい真っ赤な着物を着ていて、キラキラとした大きな銀の花櫛を鬘につけ、振る舞いもとても可愛いらしい。
子ども時代の私の憧れでありました。
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かうんたー
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古びた研究室の片隅。
奇妙な人形が目を覚ました。
麻布を縫い合わせて作られた身体、お腹には大きなジッパー、背中には数字の“9”。
下には人が倒れている、そして奇妙な丸いものが床に……
自分は誰なのか?
ここはがどこなのか?
おぼつかない足取りで窓に向かう。
窓の外には、荒れ果てた世界が広がっていた。
茫然として外に出た彼の前に現れたのは背中に“2”とある人形だった。
2は9の声が出るようにしてくれ、自分達は仲間だと言う。
ホッとする9。
だが、突然巨大なモンスターに襲われる。
9をかばって2は連れ去られてしまった。
気を失っていた9は他の数字をつけた人形に助けられる。
そこには彼と同じように布で作られた人形たちが……
彼らは先ほど9を襲った巨大なモンスター『機械獣』の脅威に怯えながら、小さなコミュニティで慎ましく暮らしていた。
9は彼らに2を救出に行こうともちかけるが、慎重で保守的なリーダーの1に阻止される。
諦めきれない9は2と仲の良かった5を誘って、2の救出に向かう……

人類は滅びてしまったのか?
何故滅びたのか?
人形達は何のために作られたのか?
戦いの中、謎は次第に明らかになってゆく。

元々は11分の短編を気に入ったティム・バートンがプロデュースを買って出たということでも知られる本作。
バートンの世界に通じるダークさがあります。
スチームボーイで見たような、実際の現代とは違う発展を遂げた世界が滅びてしまった後の世界が舞台。
アトムで見たようなロボットたちによる反乱が起きたよう。
戦争に利用するため、開発した科学者の意図から離れて発明が使用されてしまったことが原因のようです。
世界の終わりを悟った科学者は、「いのち」を遺さねば!と決意。
9達を作ったのでした。
今までにも仲間が死んだ、と1が言っていたので13とかいう数字も見えたし、めっちゃいっぱい作ったのでしょうか?
このお人形たちの「こころ」の正体は追い追い明らかになっていきます。
しかし、思ったよりアクション満載でした。
ひ~めっちゃ戦うやん!
紅一点(らしい)7の勇ましくってかっこいいこと!
9は起きたばっかりだからか、怖いもの知らず、でも仲間を思う気持ちは人一倍強いのですが、トラブルも撒いてしまうタイプのヒーロー;;
1は、9の言うとおり憶病なんだけど、でも間違ってもいないのです。
「いのち」を遺す、という意味では、正しいと言えるかもしれない。
仲間で協力し、ついに世界をマシンから取り戻す、んだけど……
ラストは悲しいながらも爽やかですが、黙示録とかが持ち出されているところを見るとキリスト教的な考えのお話なんでしょう。
ということは、転生しないんでしょ?
上がったら終わりなのかな?

でも、何にもない世界に「いのち」だけ残したからって、どうなのかな~?

とりあえず、シマシマの6が他人とは思えない(^_^;)
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舞台は19世紀末。
ロンドンでの公演中、兄の婚約者からの手紙で、兄が行方不明との知らせを受け、久々に故郷に帰った人気俳優のローレンス。
だが、兄は彼が到着する前日遺体で発見されたという。
兄の遺体と対面したローレンスは、その無残に切り裂かれた姿に驚愕した。
兄の婚約者グエンの頼みでもあり、自らもまた兄の死に不審を抱いたローレンスは、犯人を捜索する。
父の制止を無視して出かけた満月の夜、ローレンスもまたウルフマンに襲われる。
奇跡的に一命を取り留めた彼だが、その体に異変が……
彼もまた、満月の夜になると、自分を襲ったのと同じ獣に変身を遂げるようになってしまったのだ!!
父のジョンは、ローレンスをわざと凶行に走らせ、警察へ引き渡してしまう。
彼は、再び人間に戻ることはないのか……?

最初、アメリカの話かと思いました。
だって、兄の婚約者グエンの手紙にロンドン公演を終えてアメリカに戻られる云々ていうのがあったので、「帰国をお待ちしてます!」ってことかと思ったの。
で、ハムレットの墓掘り人とのシーンがチラッと出てて、イギリスに呼ばれるアメリカ人のシェイクスピア役者って……!?と。
そんなに素晴らしい名優なのかしらん?と、そっちに興味が向いてしまいました;;
ま、それはさておき、彼は幼い頃に母の死を目撃した後、ある施設に入れられ、アメリカの叔母に預けられたことになっています。
なので、父とも兄とも子供の時に別れたきり。
それなのに、兄は無残な姿、父はあまり歓迎していない様子。
この父親との関係が、後半の物語の核となってきます。
が、そのために前半のウルフマンとして殺戮を働く自分を制御できないローレンスの苦悩が掘り下げ足りない感じが……
亡き母の面影を持つ兄の婚約者グエンとの恋物語もちょっぴりで、グエンの献身ぶりを納得させる程ではないかもしれませんが、そこはまぁ雰囲気で。
19世紀末のイギリスの持つ、ゴシックな雰囲気。
迷信や魔法と科学が混ざり合っていた時代。
そういった物語の背景がとても効果的だと思います。
後半が、ある『戦い』がメインに置かれてしまったために、ちょっと雰囲気が違っちゃったんですけど、ラストのラストで物悲しさを取り戻した感じかな。

何故、これを今作るのか?
という話もありますが、これはベニチオ自身が子供の頃から好きだった、狼男の決定版をリメイクしたいという夢を実現させたものらしい。
なので、作れるようになったから作った。
ということでしょう。
お金も集められるようになった、コネクションも出来た、仕事を選べる役者になってスケジュールに融通がつけられるようになった。
だから、でしょう。
それに、自分がやりたいなら、今がもうギリギリかな~と思いますしね。
これ以上オッサンになってからは、こういう設定ではキツいでしょう。

とりあえず、苦悩するベニチオを見足りなかったんで、マジでハムレットやってみて欲しいな~(^_^)
いや、でも、オッサン過ぎるか;;
ロシア・ボリショイ交響楽団で劇場清掃員として働くさえない中年男アンドレイ。
実は彼は、かつてはボリショイ交響楽団の天才指揮者だった。
しかし、ユダヤ人をかばったかどで指揮者の座を追われたのだ。
それから30年、思いがけないチャンスが訪れた。
清掃中に届いた1枚のFAX。
それは、パリのシャトレ座からの出演依頼だった。
アンドレイはそのFAXを自分のポケットにしまい、届かなかったことにしてしまう。
とんでもないアイディアが閃いたのだ。
彼と同じように落ちぶれた昔の仲間を集め、ボリショイ交響楽団になりすまし、生涯の夢だったパリ公演を成功させようというのだ!
音楽を捨て、さまざまな職で、逞しく生きているかつての楽団員を誘い歩き、寄せ集めのオーケストラが誕生した。
演奏曲は、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲。
アンドレイがソリストに指名したのは、今をときめくスターヴァイオリニストのアンヌ=マリー・ジャケ。
アンドレイの真の目的は、自身の復活だけではなかった--。

人生のすべてだった音楽を奪われ、一度は自暴自棄になったアンドレイだが、しっかり者の妻に支えられ、暮らしている。。
突拍子もない思いつきによって、くたびれきった中年のおっさんが再び音楽への情熱を取り戻す。
そんな無茶すぎる計画を応援する肝っ玉の据わった奥さん。
かつては楽団のチェロ奏者であり、アンドレイの親友だろう、今は救急車の運転手クマさんのようなサーシャ。
ロマのヴァイオリニストおじさんや、息子も売り込む名トランペッターで、商売人のユダヤ人のオジイ。
等々個性的なかつての名演奏家と、かつて彼を失脚させた元劇場支配人はそれぞれの憧れの地パリへと向かう。
が、
本当に演奏をする気だった者はわずかだったのか、パリにやってきた途端、姿を消してしまう演奏者達。
リハーサルの時間になっても誰も現れない。
アンヌ=マリーとの食事会。
彼はかつて、ともにチャイコフスキーを追求したヴァイオリニストの話を始める。
その話を聞いたアンヌ=マリーは出演できないと彼に告げる。
消えた楽団員、ソリストの不在、他にも頭の痛いことが山積み。
果たして、彼らの夢のコンサートは、実現するのか?

かつての仲間を探したり、パリに着いたあたりはドタバタ喜劇の様相が、後半シリアスモードに。
ちょっと神経質そうなアンドレイと大柄な丹古母鬼馬二さんといった風貌のちょっと強面なんだけど、実はいい人そうなサーシャの凸凹コンビがかつての仲間たちを訪ね歩くシーンとか。
偽造パスポートや、現地で足りない楽器をあっという間に調達する陽気なロマのおじさん、でも彼には別の顔が……
パリに着くなり商売を始めるオジイと息子等々。
しかし、みんながアンドレイの、そして、この公演の真の目的を知った時の決意。
でも、決意だけじゃ技術はついていかないのよ;;
何せリハもしていない楽団の呼吸はバラバラ((+_+))
敵対していたかつての支配人さえ神に祈るほどの酷さ。
しかし、アンヌ=マリーがヴァイオリンを弾き始めた時、奇跡は起こる!

アンドレイとアンヌ=マリー、そしてギレーヌの関係が明かされないところがいいんでしょう。
アンドレイとアンヌ=マリーの関係は、結局最初に思っていたとおりだったのですが、途中、「あれ、違うのかな?」と思わされる、この騙しが効いている。
最初から、引っ掛かっていれば、もっと「あぁ~!」っとなれたかも。
チャイコフスキーの曲が進むにつれて、真実が明らかにされていく、のは観客にだが、演奏するアンヌ=マリーにもきっと伝わった筈。

手垢のついた、ご都合主義の物語かもしれないが、その奥には忘れてはいけない悲しい歴史が埋め込まれている。
それは、記憶にしっかりと留めつつ、とりあえずはハッピーエンドに拍手しよう。
ロイ・ミラーと彼の部隊は、隠された大量破壊兵器の探索が任務だが、上官から渡された情報に基づく場所を捜索しても空振りが続いていた。
そのため、彼は情報の信憑性に疑問を持ち始める。
ある日の任務中、イラク人男性からサダム政権下の要人たちが会合をしているとの情報を得て、持ち場を離れ踏み込む決断をするミラー。
しかし、確保した証人達も、別の部隊に奪われてしまう。
国防総省の動きを不審に思った彼は、以前接触を図ってきたCIA調査官ブラウンに情報を持ち込み、彼の下で働くことに。
しかし、そこにも妨害の手が……
ミラーは部隊を離れ単独で調査を開始、謎の核心に迫っていく。

マット・デイモンことジミーちゃんとポール・グリーングラスのボーン・コンビで送る戦争アクション。ですか?
ハート・ロッカーと同じ撮影監督ということで、手持ちカメラによるドキュメンタリーのような味わいの映像が、ストーリーにもよく合っています。
揺れたり、粗かったりする画面から、ミラーの緊迫感が伝わってきます。
イラク戦争の発端となった大量破壊兵器はあったのか?なかったのか?
という、非常に政治的な素材をアクション映画に仕立てた手腕はさすが!というところでしょう。
政治がテーマの映画とアクション映画じゃ、観る人の数が格段に違うと思うしね。
ただ、ミラーがたどり着く疑問の終着点を私達は(多分)知っているが故に、「あぁ~!!そうなの!?」的な驚きはないのが残念なところ。
一つの駒として動く、ミラーのような兵士達と指し手である上層部との関係も、ミラーが軍を辞めるとも思えないし、辞めたところで変わるとも思えない。
ラストのミラーの反撃も、どこまで打撃を与えられるのか…と思ってしまう。
やっぱり、駒と指し手が入れ替わるような逆転劇はあり得ないんである。

が、サスペンス仕立てのアクション映画として、とてもよく出来ていると思う。
銃撃戦とか派手だから、少々眠い日に行っても大丈夫(笑)
1987年、ニューヨーク、ハーレム。
16歳の少女、プレシャスは、極度の肥満体型。
そのうえ読み書きもろくに出来ず学校で発言することもない。
2度目の妊娠が学校にバレて、退学になってしまうプレシャス。
妊娠はどちらも彼女の父親によるレイプが原因だった。
仕事もせずに家でテレビばかり見ている母親は、そんなプレシャスを容赦なく虐待し続ける。
訪ねてきた校長の勧めでフリースクールに通い始めるプレシャス。
そこで若い女性教師レインと運命的な出会いをする。
彼女の親身な指導によって、読み書きを覚え、プレシャスは次第に希望の光を見出し始める。

『私』には辛すぎるんじゃないかと思っていました。
でも、プレシャスが現実から逃げるために見る白昼夢・妄想が作品に不思議な味わいを与えていて、決して辛い思いばかりをさせ過ぎない作りになっています。
まぁ、実は辛いことなんだけど、白昼夢に逃げるっていうのはね。
人格乖離の一歩手前なんじゃないかという気がする。
それでも自分の“幸せな姿”を思い浮かべることの出来る彼女の力をスゴイと思う。
息をしていない自分を想像するのとは違う。(彼女も想像したことはあると思うけど)
世の中は、理不尽なことばかりに思えるけど、まぁ実際の話そうだけど。
それでも、いいことが全くないってわけでもないんじゃないか…そう思えてくる。
プレシャスには愛情を注ぐ対象がいる。
それだけでも幸せなことかもしれない。

自身も虐待を受けていたという監督が描く、虐待を受けて育った少女がその過去と決別する物語。
完全にそれを自分からこそげ落としてしまうのは難しいと思うけど、それでも未来を見て生きていくことの大切さが描かれている。

だから
『私』と同じように、観るのは辛すぎるんじゃないかと思っていたあなた。
気になっているのなら、ほんのちょっと勇気を出してみましょう。
だけど
無理はしないで欲しい。

『17歳の肖像』の所でも書いたけど、“助けを求める”勇気の大切さが分かります。
でも、難しいよね。
うん……。

彼女に辛く当り続ける母親の、裏に潜む悲しみも、それを演じたモニークの凄さも必見ではあります。
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